検索窓
今日:6 hit、昨日:24 hit、合計:84,740 hit

mystery...1 ページ1

都内某所。


とあるマンションの一室に彼女はいた。

彼女は、身の丈よりも大きなスーツケースをもって、今外へと出ようとしている。
そんな彼女を必死に止めようと慌てる男の影が一つ。


「Aさん、そんなことをしたら、降谷さんに叱られますって・・・・・・!!」

「大丈夫だよ。何かあっても、風見さんのせいにはしないってば...」

「そうは言われましても...」

「今日、あの人ってバイトの方にいるんでしょ?風見さん」

「ええ、そうですけど....ってまさか!本当にやるんですか!?」

驚く男に彼女は振り向きながら、唇に人差し指を当て、ほほ笑む。


内緒だよ?


と。
男は参ったなぁという風に頭を掻きながら、呆れたような声で近くまで送りますよ
と一声かけ、彼女を車に乗せた。









***









毛利探偵事務所と書かれた大きな看板が見えてきた。
今日の用事はその下にある喫茶店「ポアロ」にある。

風見さんにお礼を述べて、敬礼をして、彼を見送った。
車が小さくなっていくなか、ガララと重たいスーツケースを引っ張って、一歩一歩確実に歩みを進める。・・・・・・一歩が小さいだけに進む距離は小さく中々扉までたどり着かない。


つーっと額を流れ落ちた汗をぬぐいながら、やっとの思いでたどり着いた扉。
一度、スーツケースから手を離し、重たい扉を両手で自分側へと引っ張った。


カランカラン...とドアベルが店内へと来客を告げる。


「いらっしゃいま...」

ウエイターらしき男性の言葉は最後までは続かなかった。


「A!?」

目の前にいる人物を見ては目を瞠った。
そんな彼に少女はにやりと笑ってから、淡々と言葉をかけていった。





「やあ、久しぶり!___透兄ちゃん!!」

そう彼に声をかけた少女の顔は先ほどの顔とはまた違った笑顔だった。

mystery...2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
221人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月19日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ミモザ - すっごく面白いです!次のお話も楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月26日 11時) (レス) id: 9414b767e6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シャラルー☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。