17. 伊達工入学の条件 ページ18
・
そう、あれは中3の夏、私の家でにろちゃんと一緒に課題をやっていた時だった。
「にろちゃん、高校どこにするの?」
「俺は伊達工に行くつもりだけど?お前はどこにすんだよ。」
「ん〜じゃあ私も伊達工行こうかな。」
別に行きたい高校なんて無かったし、にろちゃんが居ないとつまらない。
そんな理由で私も伊達工に行くことにした。
そしてタイミング良く帰ってきたおじいちゃんにその事を話すと、おじいちゃんはしばらく動かなくなった。
「おじいちゃんどうしたの??」
「待って何かコレ嫌な予感するんだけど。」
にろちゃんがそう言った直後、おじいちゃんの声が家中に響いた。
「Aっ、い、今何て!?」
「だ、だから高校はにろちゃんと一緒に伊達工行くって…」
おじいちゃんの大きな声に耳を塞ぎながらも答えると、おじいちゃんが今度はおもむろに財布を出して私に千円を握らせた。
「……なにこれ?」
「A、少しお使いを頼まれてくれ。ワシは賢治と男同士の話がある。」
めんどくさ〜って思ったけど場の空気的にそんな事は言えないので、仕方なく頼まれたテーピングを薬局で買ってきた。
そういえば家出る時にろちゃん死にそうな顔してたなぁ…大丈夫かな。
「ただいま。」
家に帰るとにろちゃんはもう居なくて、リビングにおじいちゃんだけがいた。
「テーピング買ってきたよ。…にろちゃん帰ったの?」
「おぉ、ありがとう。賢治はもう帰ったぞ。それと…伊達工、行ってもいいぞ。」
「え、ほんと??」
さっきの反応的にダメかと思ってたけど意外とあっさりOKだった。
でも、次の言葉で私の伊達工進学の許可は全然あっさりOKを貰えた訳じゃないと知った。
「賢治がお前の保護者役をするという条件を呑んだからな。だから伊達工に通ってもいいぞ。」
この日ばかりはにろちゃんに申し訳ない気持ちになった。
ごめんよにろちゃん。
18. 鷲匠鍛治という男→←16. にろちゃんによるプレゼン
442人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りある(プロフ) - メグメグさん» コメントありがとうございます!鼻血出ないように気をつけてください!www更新頑張ります! (2020年3月11日 9時) (レス) id: 8e52c4ac6a (このIDを非表示/違反報告)
メグメグ - 初コメ失礼します!にろちゃんが尊すぎる…毎回読んで鼻血がブーブー吹き出そうです笑更新頑張って下さい。応援してます!! (2020年3月11日 9時) (レス) id: cb17b2775c (このIDを非表示/違反報告)
HQ馬鹿です♪ - 教えてくださってありがとうございます!! (2020年3月6日 20時) (レス) id: c3109a0615 (このIDを非表示/違反報告)
りある(プロフ) - HQ馬鹿です♪さん» 以前されたコメントを非表示にしたという事でしょうか…?以前くださったコメントも今回くださったコメントもちゃんと見れてますよ! (2020年3月6日 0時) (レス) id: 9479400d2c (このIDを非表示/違反報告)
HQ馬鹿です♪ - 非表示にしてません?すみません、、私、まだ、占いツクール初心者で、まだよくわからなくって、、、、、本当に、意味不明ですみません! (2020年3月5日 16時) (レス) id: c3109a0615 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りある x他1人 | 作成日時:2020年2月28日 1時