狂想曲ハ鳴リ止マナイ ページ24
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「......マフィアの方も、徹底的に遣る気なんですね」
私は壁に背中を凭れ掛かり、頭を抱えてしまう。彼の人が其処まですると云うのは、探偵社も組合も徹底的に潰す気でいるからだ。
全面戦争___ 多くの血が流れる光景が想像出来る。
『君だって、“ Q ”の異能を知らない訳じゃあ無いだろう?』
“ Q ”とは、其の人物を指す呼び名だ。
本名は『夢野 久作』、齢十三になるポートマフィアの構成員。見た目は普通の子供と殆ど変わらないが、所持している能力が恐ろしい程に強力な異能なのだ。
異能の中でも、最も忌み嫌われる“ 精神操作 ”がQの能力。其の異能の所為で、今迄何人の人間が死に追いやられたかは数え切れない。
だから当時、ポートマフィアに在籍していた太宰達の手により、座敷牢に封印された。私はそう記憶している。
「......はぁ」
『おやおや?溜息を吐くと、幸せが逃げるよ?』
「溜息の原因が何を云いますか」
私の溜息の原因は、八割が彼だ。残りの二割は仕事によるもの、彼は「非道くない!?」なんて、心外だと云う様に電話越しに、わーわーと抗議をして来るのだが、私は敢えて
「.........判りました。Qが放たれたと聞いたら話は別です、力は貸しましょう」
『流石はAちゃん、話が判るねぇ』
彼の中の
若し、私が断ったとしてもQの他に協力させる為の策は練っていた筈だ。詰まり、通話に出てしまった時点で私は彼の策に見事、嵌められたのである。
私は「作戦がある楢ば、さっさと話してくれません?」と、彼に云う。若干刺々しい口調になってしまったのだが、彼は特に気にする様な素振りを見せず、「はーい」なんて呑気に返事をした。
Q___ 夢野 久作
___能力名
『ドグラ・マグラ』
それは幻覚に精神を冒され、周囲を無差別に襲ってしまう。『
太宰の口から話される作戦を聞き乍、私は自分の中に有る忌まわしい記憶を思い出し、表情を曇らせた。
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ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» 有難うございます!コメント、本当に嬉しいです。続編も頑張りますっ (2019年7月17日 23時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - 第二シリーズお疲れさまでした(拍手) 続編も心待ちしております、ミサぽんさんのペースでこれからもよろしくお願いします。 (2019年7月17日 23時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» コメント有難うございます、何回もしてくださり 本当に嬉しいです! 楽しんでもらえるよう 頑張りますっ (2019年6月16日 16時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - 早速の続編!ありがとうございます!!(感涙) (2019年6月16日 16時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサぽん | 作成日時:2019年6月16日 15時