私は神威じゃないって何回言ったらわかるんじゃァァアア！！ (ページ41)

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第40話、『じゃーね、お嬢さん！また会おう』ページ41

まず、自分が女だと分からせるのが大事。

今は番傘と離させているため、あちらは素手。

真正面からはまず無理。私は人間、彼女は夜兎。すぐやられてしまうだろう。

なら背後を取るしかない。だが、どうする。体が少し限界な為、無茶な事はできない。

神楽がこっちに向かって走ってくる。考えてる暇はナイ。

一か八か。

『ッ！！』

神「！？」

私は神楽からの拳を真に受けた。自分の体をなんとか足で踏ん張る。

やはり夜兎の力なだけある、吹っ飛ばされるかと思った。

軽く血を吐き、みぞおちにある神楽の手を自分の胸に持っていく。

神「ぅふわ！！？」

むにっと男だと思ってる体にある筈のない胸。

そのことに驚き神楽は悲鳴といえない声を上げた。

『・・・っ、ど、う？わかった？』

胸があるとその意味にわかった神楽は彼女らしくなかった。

なんと顔をリンゴみたいに赤くしていた。その事に驚いた私はつい目の前の顔をガン見してしまう。

神「そ、そんなあるわけ・・・ッ！」

どうやら混乱しているらしい、話はできなさそうだ。私は神楽の手を離す、そして軽く距離を置いた。

ヤバイゾ、やばい。なにがやばいって体が。神楽の攻撃を真に受けた為、表面だけじゃなく体の中も痛い。

右足首はさっきは踏ん張ったせいか、限界を超えていた。ここは帰るしかない。

きっと私が帰るとわかると、追いかけて来るだろう。それならば・・・

ポケットからスカーフを取り弱く握る。

『じゃーね、お嬢さん！また会おう』

神「まっ！！・・・うゎっ！？」

スカーフを神楽の方へ投げ、顔にかける。いきなり真っ暗になった視界に神楽は足が止まる。

そのうちに私は、足を引きずりながら走って屯所に向かった。