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8ヵ月後の水戸部凜之助  ページ33

あれから先生ことAさんと毎週のように会っているが、


まだしぃちゃんの行方が着かない。


長い事経ってるか、苗字が変わった可能性がある。


前に住んでた町に訪れたが、しぃちゃんの家族も回復後に引っ越したようだ。



そんな今日、先生から一本の電話があった。


貴 「今日14時に○○書店に行って!」


それだけだった。


ま、いいけど。


僕は迷わず○○書店へ足を運んだ。

まだここによく通う学生達は学校にいて、今は空いてる。



適当に見て周ると一冊が目に入った。



『幼馴染との絆』


何ともあれだ、ラノベっぽい名前。


でも、自然とその本に手を伸ばす。


と、誰かの手と重なった。


? 「ぁ!ごめんなさい」



見ると黒髪の背の低い子。
ちょっと俯いてる。

水 「大丈夫です ((ニコッ

お先にどうぞ」



? 「…ふふっ」


??何で笑うんだ?


水 「どうかしましたか?」


? 「いや、凛ちゃん、変わらずに優しいねって思って」


へ?凛ちゃん?そう呼んでくれるのは…一人だけ。



水 「しぃ…ちゃん?」


し 「只今、凛ちゃん」



僕に顔を上げるしぃちゃんは昔より大人っぽくなってたがあまり変わってない。



水 「でも、どうして此処が…」


し 「鉄線さんがね、此処に14時に来たら大切な人に会えるって言ってね。


私も半信半疑だけど、あの人妙に説得力があったから来てみたの。


正解だったわ」



先生が?


もう、僕は感謝しきれない。こんなに嬉しいのは初めてだ。



水 「ぁ、あのさしぃちゃん。もしよかったらカフェに行く?///」


顔が熱い。


し 「そうだね!!いろいろ話さなきゃいけないもん!18年分!」


18年、僕達は別々に生きてきた。


でも、再びこうして人生が交わる。


水 「そうだね。行こうか」



自然と彼女の手を握る。


僕達はまた幼い頃のように自然と手を繋ぎながら書店を後にした。



今度こそ、僕の声は届く。そういう気がする。

あとがき→←Final Session: 水戸部凜之助 「発話障害の僕」



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∞エイターレンジャー∞(プロフ) - 最高でした。 すごく感動して、涙が出ました。 素敵な作品を、ありがとうございます。 (2015年10月21日 23時) (レス) id: b7598b581d (このIDを非表示/違反報告)
火風(プロフ) - あの、ひとつだけ質問いいですか?水戸部君の話は少し「霧雨が降る森」をイメージしてるんですか?あ、違っていたらごめんなさい。長々と失礼しました。 (2015年1月3日 0時) (レス) id: bf95e01698 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 読んでいて何処か心暖まる作品でした!精神病と聞くとちょっと重いイメージですが、見事な感動物語になっていて素晴らしいと思います!リクエストで、赤司と今吉をお願いしますm(__)m (2014年9月16日 23時) (レス) id: 9bb42d4f91 (このIDを非表示/違反報告)
凜ノ宮アリア - この作品すごく面白かったです!!話読んでて泣きそうになりました!! (2014年7月13日 15時) (レス) id: ab3b9fde5b (このIDを非表示/違反報告)
矢城 莉緒 - この作品大好きなんです! 社会人っていうところもいいですね 個人的に日向先輩が好きなのでぜひ作って欲しいです!! 楽しみに待ってます (2014年6月21日 22時) (レス) id: ca3a7a9da1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真理リン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Marilin/  
作成日時:2014年4月21日 16時

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