story-73.増田side ページ25
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増田side
増田「ん?」
声のほうへ顔を向けると、Aちゃんがじっと俺をみあげていて…一瞬、縋るように瞳がゆらゆらと揺れた。
A「……んーん。コンサート、ありがとうね。」
いつものようなふにゃっと笑った顔をして言う。
増田「んーん。こっちこそだよ。制作担当者の一員みたいな顔してきてね?」
A「あはは!それどんな顔?あっ。タクシーきたよ!」
Aちゃんが、ぐっと腕を伸ばすと、ふわっと揺れたスカートにつられるようにタクシーが緩やかに路肩に寄った。
増田「じゃね、ばいばい。ごちそうさま。」
A「ん。」
ひらひらと手を振るAちゃんに見送られ、乗車し運転手に行き先を告げると車が緩やかに発進した。
よし、と気合を入れ直して車内から空をみあげると厚い雲に覆われていた空から、ぽつぽつと雨粒が窓に落ちてきた。
増田「うわー。降ってきた。すいません、ビルの前じゃなくて裏の駐車場の方回ってもらっていいですか?」
運転手「わかりました。屋根の下のほうに行きますね。」
増田「ありがとうございまーす。」
雨足はあっという間に勢いを増し、ざあざあ窓を勢いよく伝い、小さな川の様にゆらゆらと揺れる影。
ふわっとゆれたスカートのすそと、ゆらゆらと揺れる瞳を思い出した。
増田「…そういえばAちゃん、傘もってたかな?」
折りたたみ傘、貸してあげればよかったな。なんてぼんやり考えた。
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prco(プロフ) - 結璃さん» 結璃さん!ありがとうございます!次の展開からぶわーって進むと思いますのでのんびりお付き合いください^_^ (2018年10月7日 20時) (レス) id: d34c8d87e3 (このIDを非表示/違反報告)
結璃 - はじめまして!楽しくて一気読みしてしまいました(*^^*)続きも楽しみにしてます♪ (2018年9月30日 10時) (レス) id: cd52497272 (このIDを非表示/違反報告)
prco(プロフ) - シヴさん» シヴさん!ありがとうございます(^^)のんびりお付き合いください(^^) (2018年9月24日 15時) (レス) id: d34c8d87e3 (このIDを非表示/違反報告)
シヴ - めっちゃ面白いです!好きですよー! (2018年9月24日 2時) (レス) id: 6f833cec91 (このIDを非表示/違反報告)
prco(プロフ) - 吹雪蘭丸2さん» ぎゃー!ありがとうございます!!まさかまさかはじめから見ていただいてたとは…。のんびりお付き合いください^_^ (2018年8月25日 10時) (レス) id: d34c8d87e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:prco | 作成日時:2018年8月20日 21時