婚約者から愛される方法【五条悟】

私を ページ41

貴方「この前、硝子と約束をしました」



私はお腹を擦って思い出す。




貴方「これからは自分の為、雪くんのため…そしてこの子のために生きようって。

それで…硝子と一緒に生きようって」




あの言葉が嬉しかった。
生きようと思った。
もう、苦しまずに前向こうと決めた。




傑「そんな顔されたら、決心が鈍る」




貴方「私、悟くんとは離婚する。それでね、」





もし、救えるものがあるなら。



貴方「硝子と暮らすの」



救いたい。
この力がある限り。



貴方「だから…幸せだし、傑との約束は守れなかったけど絶対に今から幸せになるから！お願い！お姉ちゃんを殺さないで！」



傑も救ってみせたかったけど、それはもう手遅れ。
でも間に合うものはある。



傑「君が、私と来てくれるなら考え直す」




貴方「…それはできません」




傑「ケチだね」



貴方「私は昔から頭が堅いので」




傑は観念したようにため息をついて、私の手を握った。



傑「もう…本当に次はないよ」




貴方「っ…傑」




傑「私も、君には弱いなぁ…、」




傑はいつだって私の味方でいてくれる。
それなのに私は彼の味方にはなれない。

不憫。



それでも私は…




貴方「ありがとうございます…傑」




どうしょうもないあの人達を救いたいんだ。

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