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彼らの正体とは。 ページ7

No side


ラヴクラフトとの対決が終わった。
にも関わらず、中也は重力子弾を投げ続けている。

そんな彼に太宰はゆっくりと近づき、腕を掴んだ。


「敵は消滅した。もう休め、中也」


異能無効化で『汚濁』が消える。

途端、中也は膝から崩れ落ち咳込んだ。


「この...糞太宰......終わったら直ぐ...止めろっつうの......」

「もう少し早く止められたけど面白くて見てた」


最低か。


中也は怒りマークを散らつかせながら拳を太宰に向ける。

殴るかと思ったが、その拳は胸へと当てられた。


「手前を信用して...『汚濁』を使ったんだ......ちゃんと俺を、拠点まで...送り届けろよ......」

「任せなよ、相棒」


莫迦にしようが、殴ろうが、蹴ろうが、互いを信用している。


そうでなければ、中也が『汚濁』を使うことはない。
そして太宰も、中也に『汚濁』を使わせない。


例え所属組織が違くとも、彼らはまだ"相棒"という何処か強い絆で結ばれているかもしれない。



Aは二人を懐かしそうに眺めていた。

隣でスタインベックはゆっくり立ち上がりながら中央を見つめる。


「信じられない...あのラヴクラフトが......君達は一体」


その問いかけに、Aは真っ直ぐ前を向いて答えた。


『悪い奴の敵、なーんてね』


スタインベックは目を何回か瞬きし、フッと笑った。


もう闘っても無駄だと思い、その場を去ろうと足を引き釣りながら歩く。

が、何かが足に絡まった。
下を見ると、黒い紐のようなものが足に絡みついている。


『"帰っていい"なんて、言った覚え無いけど』


黒い紐は、影だった。

そして爽やかな笑みを浮かべているA。
いや、"悪魔の笑み"の方が合っているかもしれない。


ゆっくりとスタインベックに近づいていく。


『君、前に橋で私の事殴ったよね』


血の気が引いていくのを感じた。
一刻も早く逃げたいのに、足がぴくりとも動かない。


万事休す。


『じゃ、お返し...ね!』

「がっ!!」


顔面に拳が飛んできた。
そのままスタインベックは地面に倒れ、事切れた。


可哀想というべきなのか、自業自得というべきなのか...


Aはスッキリしたようで、大きく息を吐いた。
そして後ろを向けば、もう太宰はいなくなっており、残っているのは寝ている中也だけ。


そう、太宰はもういない。


『...彼奴が拠点に送るとか、ないか』


当然のように、中也を置いていった太宰なのだった。

怒らせてはいけない人とは。→←『汚濁』とは。



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でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年1月13日 1時

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