酔った参謀とは。 ページ48
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「姉貴?大丈夫か?」
起きたAに気づき声を掛ける。
しかし反応はなし。
立原が再度呼びかけようとした。
その時、Aがグラスの中にあった酒を一気に飲み干した。
『ましゅた〜、もういっぱぁーい』
「はっ?」
赤らんだ頬。
回らない呂律。
見たことのないAに唖然としつつも、ある一つの答えに辿り着いた。
酔ってる。
『おーいしー!』
「ジ、ジイさん...これどうなっ__あ‶っ!?」
横を向くが、広津の姿がなかった。
店内を見渡しても、やはりない。
あの野郎、逃げやがった。
立原は額を抑えてため息をつく。
すると、なんとAが抱き着いてきたのだ。
「ああああ、姉貴ィ!?」
『えへへ〜、たっちーぎゅー』
言葉通り、立原をぎゅーっと抱きしめる。
その姿はまるで甘えたがりの子ども。
しかし相手はA、しかも顔立ちは良い酔っ払いである。
その事と予想外の行動に、立原は顔を赤らめた。
「ってか!!マスター見てねぇで助けてくれよ!!!」
ブンッと勢い良くマスターのほうを向く。
が、どこ吹く風といった感じで、パンに卵を挟んでいた。
つまり放置。
故に万事休す。
『たっちーもぎゅーしてー』
「はぁ!?」
『ぎゅー...いや?』
Aはなんとも可愛らしく首を傾げる。
その姿にわなわなと体が震え、頬は赤みを増していった。
「だっ、誰か助けてくれェェェ!!」
たまらずそう叫んだ。
悲鳴に似た声が店内に響き渡った。
...その時。
「急いでくれ給え」
「ンだよいきなり呼び出して__あ?」
店に入ってきたのは広津と中也だった。
立原はそれを見てピシャリと固まる。
あ、終わった。
頭の中で、人生の終焉のコングが鳴った気がした。
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でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年1月13日 1時