バーにて、とは。 ページ47
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満月が輝く夜。
立原と広津はバーに来ていた。
「三社戦争から結構経つのに、未だ熱が冷めねェな」
立原は頼んだ酒を飲みながらそう言った。
三社戦争__
組織の立て直しはほぼ終わったというものの、隙あらばと仕掛けてくるのだ。
黒蜥蜴を中心につぶしていくのだが、数組織はまだくるだろうというのが森とAの意見だった。
「近頃じゃあ、小さかった組織も動いてンだろ?呆れるぜ」
「同意見だ。まぁ、我々もまだ完全に立ち直っていないからだと思うが」
「ま、それもそうだな」
立原は飲み終わったのか、マスターに酒を注いで貰っていた。
未成年とはいえ、酒好きらしい。
それを知ってか、広津が軽くため息をついた。
「なんだよジイさん」
「...あまり飲みすぎるなよ」
「それなら安心しろ、明日には影響しねェ程度に飲む」
『たっちー、そんなこと言ってるとどっかの帽子みたいに低身長になるよ』
二人以外の声がきこえてきた。
入り口の方を見れば、Aがヒラヒラと手を振っていた。
『お疲れ様〜、私もまーぜて』
「いいが、君が一人でバーに来るのは珍しいな」
『仕事が一段落ついたら小腹空いちゃってさー。マスター、サンドウィッチ』
バーで何故サンドウィッチ。
立原は突っ込みたくなったが、如何やらこのやりとりは今回だけじゃないらしい。
マスターは早速サンドウィッチ作りに取り掛かった。
Aは立原の隣に座る。
『あれ、銀ちゃんは?』
「彼奴はあんま酒好きじゃねぇからな、来なかった」
『なるほどね〜、確かに飲まなそう』
そう言ってAはグラスを持ち、グイッと飲んだ。
立原も飲もうとグラスを持とうとするが感触がない。
見てみると、コースターの上にそれはなかった。
何故なら、
「ちょ、姉貴。それ俺の__」
突如、ガンッとAが勢い良くテーブルに突っ伏した。
驚いた立原は慌ててAに呼びかける。
が、一向に起きる気配を示さない。
先程から広津は声を発さない。
見てみると、菩薩顔になって前を向いていた。
「ジイさん?」
「......立原、覚悟しておけ」
「え、何を?」
後ろから「ん」と声が聞こえた。
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でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年1月13日 1時