解き放たれた少女とは。 ページ26
中島side
僕、そして芥川はフィッツジェラルドに勝った。
『
__鏡花ちゃんのお陰で。
彼女は無人機に乗ったまま、『
僕たちを守る為に。
そして、本当の探偵社員となる為に。
自分の命を犠牲にして。
「如何して彼女が...如何して......」
街を救ったとしても、彼女を救えなきゃ意味がない。
「鏡花...愚か者め。
光に生きる希望さえ抱かなければ...無駄に散らず済んだものを」
隣で芥川が海を見つめながら言った。
何か言い返そうとしたけど、芥川の言っていることはあっているような気もした。
僕は、ただ下唇を噛むことしかできなかった。
「これで善かったのだよ、敦くん」
突如聞こえたその声。
顔を上げると。砂色の外套を着た人が僕たちに近づいてくるのが見えた。
「太宰さん...」
「鏡花ちゃんは自分に克ち、街を救った。探偵社に相応しい高潔さでね。彼女は望みを叶えたんだ」
「でも...でも!彼女が死ななくちゃならない理由なんて何処にも...!」
そうだ。
彼女が死なずとも、皆を救える方法があった筈なのだ。
けれど、帰ってきた言葉は違った。
「確かに、厳しすぎる結末だね。でもそうしなくてはならない理由があったのだよ」
理由?
僕が疑問に思っていると、コンビナートから人影が見えた。
暗くて誰なのか判らない。
その人が足を止めると共に、草履の音が辺りに響いた。
社長だった。
思わぬ人物に驚いていると、太宰さんが説明を始めた。
社長の異能__『人上人不造』は自分の部下、つまり探偵社員にのみ発動するもの。
内容は、"異能の出力を調節し制御を可能にする"制御能力。
僕が腕や脚だけを虎化できるようになったのは、探偵社に入ったから。
「そして鏡花ちゃんは入社試験に合格した。衝突の直前にね。それが如何いう事か、判るかい?」
太宰さんの言葉が頭の中でぐるぐる回る。
理解できたのは、後ろで気配を感じた時だ。
ハッとなって振り向く。
そこには__
「夜叉の刀で鎖を斬って脱出した」
僕は思わず、鏡花ちゃんに抱き着いた。
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でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時:2018年1月13日 1時