逆刃刀の女2【銀魂】

過去回想編19 銀「おいおい、本編どシリアスじゃねェか。ヤバイな。おい新八！なんかボケなさい銀さん命令！！」新「はぁ！？無理ですよ僕はツッコミです！！」銀「使えねーメガネ。」新「振っといてその台詞ですか！？！」 ページ34

貴方side


貴「みんな！！私についてきて！後悔なんかさせない。各々が掲げる信念を胸に、共に剣を振るおう！！」



女は走っていた。たくさんの信頼している仲間を後ろに従えて。






仲間達は女のことを慕っていた。




攘夷四天王と同等の力を持つ、攘夷の姫とさえよんでいた。




だけど走っていくうちに、足音がどんどん減っていった。


ひとり、またひとり。




女は不思議に思って振り返った。




貴「………え。」



そこには誰もいなかった。

あるのはたださっきまで一緒にいた仲間達の屍だけだった。





貴「ねぇ、どうしたの？みんなっ！さっきまで一緒に笑っていたじゃない！！



どうしてっ誰も返事をしてくれないの！？


ねぇ！！！！


お願いだからっ……だれか…こたえてよ…」






優「ねぇ、なにしてるの？」


貴「っ！？ゆうっ………！？ヒィ！！」

そこにいるのは血だらけの優太。


優「大切な人を護るとかいってたくせに、なにしてんのさ？何にも護れてないじゃないか。






結局、強くなんかなってない。



戦って、傷つけあって、得られたものなんてなにもないよ。




弱いままの人殺しさん。



なんで、僕を、みんなをたすけてくれなかったの？」







違う…こんなの、こんなの！！優太じゃない………。



そう思っても、幻だとわかっていても、言葉が胸に突き刺さる。





目の前にいた優太はサァッと灰のように消えた。



へたりこんだ女は震える自分の手を見た。



その手は紅色に、血で染まっていた。








貴「っ…ああ……！！いやぁああああああああ！！！！！」



女は悲鳴をあげながら、雨の降る拠点の外へ飛び出した。









そう、私は逃げたのだ。


傷つくことが怖くて、傷つけることが嫌になって。




仲間を護ることからも。




………松陽先生を救うことからも。








私はその罪を、忘れてはならない。









ーーーーーーーーー過去回想編完。

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