逆刃刀の女2【銀魂】

過去回想編18 神「最近、私の出番が少ないアル！銀ちゃんだけずるいアルよ！！」銀「仕方ねぇーだろ。俺はアイツの側に一番いたんだからなっ」神「ムカつくから、怖い話聞かせてやるヨ！むかーしむかし」銀「え？か、かぐらちゃん？？やめてくれるよね？？ぎゃああああ！？！」 ページ32

貴方side


………おかしい。


目の前にいる敵を斬っていけばいくほど、違和感が増す。

人数が少ない。

あからさまと言うわけではないが、情報よりも数が少ない気がするのだ。


天人達の狙いはなんだ。今戦況は激化し、お互いに余裕はない。負傷兵も多く、私達の拠点である最前線の負傷兵達も今日一斉に後方に移動する……



……まてよ。今日、負傷兵が移動…


ッ………敵の狙いは、私達ではなく、負傷兵か！！


その考えに気づいた瞬間身体が凍りつくような感覚を覚えた。


まさか、届いた情報も、わざと人数を多くした情報を流させ、私達を、戦力の要をおびき出すのが狙いだったのか！



早く戻らないと間に合わないっ……彼処には仲間達が、優太がいる！！




睦月流ー紅の舞。

一連ーーー紅の桜吹雪！！！


群がってくる天人達を一蹴し、来た方向へ走り出す。


貴「銀時！小太郎！晋助！此処はまかせた！！」


銀小晋「ッ……！？まてっ！どこにいっ」


銀時達の叫び声を聞きながら、追ってくる敵を倒しつつ走り出した。



お願い……間に合ってっ！！


貴「っはぁっ……はぁっ……」


息が途切れ途切れになりながら拠点への階段を駆け上がる。




貴「っ……！！クソォ！！！」


見張りの門番が血だらけで倒れていた。


それを見た瞬間、嫌な予感がどんどん膨らんでいくのを感じた。


拠点の中に入る。

中は血だらけで、負傷兵達が血を流しながら倒れていた。…生きているものはいない。


嫌だ。

昨日喋った兵士、私のことをカッコいいと言ってくれた兵士、私が妹みたいだと言って笑いかけてくれた兵士が皆死んでいる。




嫌だ。嫌だ。嫌だ。



優太はどこ？どこにいるの！？



頭がガンガンと痛む。警鐘を鳴らしている。



パン！と一番奥の部屋を開けた。



その瞬間。

ザシュ！！！


人の肉が切れた音。此方へ飛んでくる小さな身体。


貴「っ……優太っ！！！！」


身体を受け止めると優太はゆっくりとこちらを向いて微笑んだ。


優「あ、A……お姉ちゃん……」

貴「喋らないでっ！！血が……」


血が溢れて止まらない。


止まれ止まれ止まれ止まれっ！！！！


私の震える手を優太が触る。そしてその手を私の頬に添えた。


優「大丈夫だよ……お姉ちゃんは僕が……守る……から………あ…と…ね、


お…たん…じょうび……おめ……でと…う…
だ………い…す………き」


淡く笑った優太の目が閉じられて、頬にあった手がダラリと落ちた。

過去回想編18→←過去回想編17 作「銀さん、誕生日おめでとう！私からのプレゼントあげるね！」銀「２日まえだけどな…ってえ？」貴「ぎ、銀時誕生日おめでとう(額に)チュッ！」銀「ッ…！(上目遣い＋赤面＋キスとか可愛すぎんだろ！襲うぞコノヤロー！！作者ナイス！)」

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