ここにいる【銀魂】第11章

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side貴方







_______怖かった




今更、なんて思えなくなるぐらい怖かった





いつの間にかそれ程までに、大切で、大きな存在になっていた






妙ちゃんや神楽、また子ちゃん達にもみくちゃにされながらふと目を彼に向ける。



「言った通りだろう？」と得意気に胸を張り白い歯を見せる表情に、まぶたの裏が熱くなった。






_______....






心の奥でこれ以上にはいかないようにと閉ざしていた扉に手を掛ける。



分厚い分厚い扉には、二重三重のみならず縦横無尽に架けられた錠。


いつもここで立ち尽くしていた。



鳴り響く警報、そこから先へは進むなと。




頭が、体が、心が、全てが拒む。






何重にも架けられた錠の中で一際目立つ錆ついた古い錠。


きっとこれが始まり。


触ったら壊れそうなぐらい古く脆そうなのに、何故か一番頑丈に見える。







「「「「A」」」」





名前を呼ばれてはっと顔を上げると鍵を手に持つ皆がいた。



皆、呆れて笑ってる。




「何を迷ってるんだ」って。







_______手を借りてもいいですか？




扉の向こう側へ行く為に。




扉の向こう側を知る為に。








私は、真新しい錠に、す、と手を伸ばした_______







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