むかし_さん ページ4
うっすらと目を開ける。
樋口「Aさん!大丈夫ですか?!」
眉を下げながら私の顔を覗き込む一葉さんの姿があった。
樋口一葉は私の働いている会社の同僚。
『______一葉さん。』
助かった。そう思うと力が抜けて行った。
不意に下を向くと先程の男が倒れていた。
頭から"赤い液体"を出しながら__
『一葉さんが?___』
樋口「はい。首領に頼まれて。」
Aさんが御無事で何よりです。微笑みながら一葉さんが云った。
でも私は__
・
・
悪寒が止まなかった。
____人を殺して此の笑顔。
そうだ。
ポートマフィアは人を殺すのが普通なのだ。
此れが黒社会だ。
そう思うと自分が何をしているのか判らなくなった。
・
次の日、彼氏に会いました。
「急に話たい事ってなんだよ。」
『………うん。マフィア、辞めようと思って。』
「Aさんの決めたことなら俺は反対しない。」
『ありがとう。』
「__上手く逃げ出せよ。」
その日の内に私はポートマフィアを抜け出した。
_______
__
_
『此からどうしよう。』
私はヨコハマの良く見慣れた街を歩いていた。
ドサッ___
急に、歩いていた女性が私の目の前で倒れた。
『!?……大丈夫ですか?』
女性を横抱きにし近くに在った木の小陰に運んだ。
「ご免なさいね。少し目眩がして……」
顔色が悪い___
『良かったら家まで送りますよ。』
「良いのかい!?悪いわねぇ__」
『良いんですよ。』
私は微笑むと女性の荷物を腕に掛け女性をおぶり家まで送った。
・
「此処だよ。」
『喫茶処だったんですね。』
良かったら食べていくかい?と云われ昨日から真面に何も口にして無い私は喫茶処に入った。
「今から何か作るから其処で待ってね。」
案内された席に着くと懐かしい人が隣に座っていた。
『太宰さん?』
太宰「久しぶりだねAちゃん。
聞いたよ?マフィアを抜けたらしいね。」
この人は太宰治。元ポートマフィア幹部。
ポートマフィアで良く顔を合わせていた。
『太宰さんこそ。』
「太宰。その人知り合い?」
太宰「乱歩さん。この前働いていた職場の人です。」
乱歩さんと呼ばれる人は私の事を暫く見てこう云った。
乱歩「君面白いね。」
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あやねっち - 立原の彼女っていう設定でびっくりです更新楽しみです。無理しないで下さいね (2020年4月12日 18時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - SANASA.さん» ありがとうございます! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 0badc6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
SANASA. - 面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年12月6日 16時) (レス) id: 1d56757537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤井林檎 | 作成日時:2019年12月5日 20時