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むかし_いち ページ2

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私は孤児院に弟と暮らしていました。



だけどそれも今日まで。



私は明日からは社会人として働くため、
孤児院を去らなくてはいけなかったからです。




『敦くん。私そろそろ行かないと__』



 敦「っ__そんな。姉ちゃんが居なかったら僕は」



早く孤児院を出なければならないのに
弟の敦くんが私に引っ付いて離れない。



困ったな。



まぁ院長先生にあんなことされてたらこうなるか__




本当の事を云いたいけど幼い敦くんにはまだ早いかな?


本当は院長先生は敦くんの事__



『敦くん。』



私は敦くんを引き剥がし両手を彼の肩に乗せる。



『姉ちゃんが此処から居なくなっても泣かないで強く生きるのよ。
 いつかまた、会える日が来るから。ね?』



 敦「本当にまた会える?」




『うん。会えるよ!』




漸く安心したのか泣いていた敦くんは微笑んでいた。



嗚呼、可愛い。



やっぱ敦くんは笑った顔が似合うよ。




『じゃあ姉ちゃん行くからね。バイバイ』



 敦「うん。」




敦くんの頭を撫でて孤児院を出た。




院長「A。」




ふと、声を呼ばれ足が止まる。




『どうしたんですか?院長先生。』




私を呼んだのは院長先生だった。



弟は院長先生の事を嫌っているが
私は院長先生の事が好きだ。



別に弟にしていることを許すだ何て思わないけど
それは敦くんの為だから。

私はちゃんと知っている。




院長「これを。」



院長先生は私に四角い小さな箱を渡してきた。



『開けても?』



院長「勿論だ。」




新品の時計が入っていた。



これだけ上等な時計を購うのは負担だっただろう。




『___本当に良いんですか?』



院長「__嗚呼。」




間が少し有ったことは大目に見ましょう←



『弟_敦を宜しくお願いします。』



そう云うと院長先生は孤児院へと戻って行った。





それから私はあっさり就職することが出来た。



会社の名前は「ポートマフィア」。



ポートマフィアの首領は私の異能力が気に入ったらしい。


向こうからスカウトしてきたのだ。







仕事と云っても私はエリスちゃんと云う少女のお世話係。


一緒にショッピングしたり遊んだり__


本当に楽しかった。




彼氏も出来た。


『お互いが成人したら、』

「結婚しよう。」


誰にも云っていない秘密の関係だった。









毎日が充実していた。






"あの日"までは_____

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あやねっち - 立原の彼女っていう設定でびっくりです更新楽しみです。無理しないで下さいね (2020年4月12日 18時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - SANASA.さん» ありがとうございます! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 0badc6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
SANASA. - 面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年12月6日 16時) (レス) id: 1d56757537 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤井林檎 | 作成日時:2019年12月5日 20時

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