【 鬼滅の刃 】伊之助さんとそんな日々【 嘴平伊之助 】

伊之助さんが何かを伝えたい日 ページ36

伊之助side
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スキ

って、言われんのかと思った



｢ あークソ、ドキドキうるせぇ… ｣



顔、あちぃ

紋逸達が変なこと言いやがるから、ずっと意識しちまってどうしようもねぇ



｢ 伝えるったって、どうすりゃいいんだ ｣



とにかく好きって伝えろだとか、告白ってやつしろだとか
リョウオモイとかいうやつだったら恋人同士になれるとか

んな事言ってたな、あいつら。



｢ よく、分かんねぇ ｣



説明受けたけど未だによく分かってねぇ

だけど、もしそのコイビトっつー関係になれたら
あいつは俺だけのモンで、あいつは俺のトクベツになる

それは



｢ …悪くねェな ｣



あいつがもし、俺以外の奴とコイビトっつーやつになったら、その誰かのモンになっちまって

あいつの作る美味い飯も、あいつが見せるあの赤い顔も
その誰か他のヤローのモンになる

…そんなの、想像もしたくねぇな



｢ …あいつの全部は、俺だけ知ってりゃいい ｣



また、俺様らしくもねぇ考えだ
こんなにも、心も思考も乱される

コイっつーのは、厄介だな

あいつを見る度鳴る心臓も、あいつといる度溢れるこの気持ちも



｢ 知らなかったぜ、俺は ｣



少し前の俺なら知らなかったモンだ



『 い、伊之助さんっ 』

｢ ! ｣

『 あの、えっと、
今夜はお寿司、作りますね 』

｢ 寿司!? ｣



後ろから俺を追いかけてきたのか、少し息を切らしてるA



『 最近の、どんぐりのお返しです 』



へへ、と笑うその顔にまた、

カワイイ、なんて感情が



｢ お、オウ ｣

『 あれ、嬉しくないですか?
お寿司、好きって言ってませんでしたっけ 』

｢ スキ!! だッ｣

『 ふふ、よかった
楽しみにしててくださいね 』



寿司じゃなくて、お前の事だっつったら
伝わんのか?

こいつは、なんて思うんだ

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