36.焦り ページ36
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「………いや、不安にさせたのなら悪かった」
「え？」
「お前がしたくなかったらとか、手握りたいのは俺だけかとか、
色々考えてたらそーゆうの出来なかった……スマン」
ぽそぽそと頭上から臣の沈んだ声がする。
でも、不思議と私の心は救われたような気がしていた。
「でも、私は好きってちゃんと言って欲しいし…
キスとかも臣からもして欲しい……」
「〜〜〜〜俺はっ、」
それでもここまで来たのならば、と本音を吐露すれば、
臣が「お前絶対顔上げんなよ」と念を押して、
空いている手で自分の顔を覆っていた。
「…恥ずかしいんだよ！恥ずかしくて出来ねぇの！
そーゆう雰囲気に持ってくわけでもねぇのに！
何が「私ばっかり」だよ、どんだけ我慢してると思ってんだ！」
ヤケになった臣が早口で捲し立てた。
捩って顔を上げると、首元まで赤くなっている臣。
釣られて自分の顔に熱が集まるのが手にとるように分かる。
臣の心臓は爆発しそうなくらい鳴っていて、
頬に拍動がしっかりと感じ取れた。
「でっ、でも！第一、臣が私を好きになる要素が何処に…！」
「顔だよ！お前怒った顔も可愛いとか嘘だろ！」
「はぁ⁉」
私の反論を遮るようにして聞こえた予想外の返答と、
今まで聞いたことのない言葉、そしてこの臣の焦り具合は、
私の心を温めるには十分だった。
「ふ、ふふ、」
「…笑ってんじゃねぇ」
臣は真っ赤な顔のまま、私をソファに組み敷いた。
頬に手を添えると、
余裕のない臣の顔が段々と近づいてきて唇が重なった。
「……ふふ、じゃあ今まで通りでいいや」
「……これから2人になった時は覚悟しとけ」
「もう出来てるわ」
「ホントに意味わかってんのか」
______…臣、ごめんな。ありがとう。
それが聞けただけで、私はもうええの。
私めっちゃ単純やねん、面倒臭くてごめんな？
あと、こんな時に何考えてんだってシバかれそうやから、
こんなん絶対臣には言われへんけど、
______…私、いつも余裕綽々の臣の表情が崩れるとこ、
結構好きかもしれんわぁ
「……すき」
「………俺の方が絶対好き」
「ふは、なんやねんそれ」
「うるせぇ」
ーーーーーーー
☆臣くんはきっと、
余裕が無くなると早口で捲し立ててくるタイプだと思ってる
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しょーゆ - 好きです。もう何十回と読んでますが毎回キュンキュンします。 (8月28日 21時) (
レス) @page23 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
そらまゆ🌸🍓 - んにゃー！！！！臣くんかっこかわよい！！！！あ、すみません。コメント失礼します。主さん、このお話、最高です！！！何回も読んでも飽きないです！ (2022年4月30日 19時) (レス) @page45 id: 7272f2ecda (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» 詳細をお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» こちらの方が半年以上も遅くなってしまい申し訳ございません！！占ツクに戻ってきたのが数日前で、やっとの思いでお返事書かせて頂いております。本当に申し訳ございません。さっそくボードに行かせて頂きます。お返事はいつでも大丈夫ですので、余裕が出来た時にでも (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 星蘭さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて嬉しいです…！また番外編も考えてみます！^_^ (2020年10月12日 22時) (レス) id: c0cfdfe5c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2020年4月6日 22時
