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首元に顔を埋められ、なるせの髪が頬をくすぐった
そのこそばゆさと、甘えるような可愛い仕草に私の頬は緩むいっぽうだった
「今可愛いとか思ったでしょ」
「えっ･･･」
「思っただろー！ちょっと思わず甘えちゃっただけなのに！！！」
素直に甘えたと言っちゃうところがまた可愛いのだが、鋭く見透かされたことに驚いた
「Aさんだって小さくて可愛いんだからな･･･」
と低く囁かれるとまたぎゅーっと腕に力が込められ、私の顔はその腕に本当に埋もれてしまう
当然息もできなくなるわけで･･･
なるせの腕を叩き、ギブアップをアピールした
「帰ろっか」
腕の力を緩めるとそう呟く
「うん^^ 寒くなってきたしね^^」
「帰ったら一緒にお風呂入ろっか」
「無理だね」
「なんでー！！！w 返事早すぎーww」
さっきまで甘くなりかけていた雰囲気はどこへやら･･･
またふざけだす私たち
駐車場に向かって歩きはじめると自然に繋がれた手
顔を見合わせながら楽しく歩き帰路についた
バタン、と車のドアを閉め、シートベルトを締めようとごそごそしてる時･･･
「Aさん･･･？」
ん？と顔を上げると真っ暗になる視界
同時に後頭部に添えられた手によって固定された位置に
かすかに聞こえるリップ音･･･
唇が重なった･･･と気づき、
はっ！とするのも遅く、柔らかくも気持ちいい感覚に包まれた
「！！なる、せ･･･？///」
「ん？^^ ムラムラしちゃった^^ 」
可愛らしく言われると、何も言い返すこともでぎず、見つめることしかできなかった
「帰ったらイチャイチャしよーね！！」
またチュッと軽く重なる唇にかーっと体温は高くなるばかりだった･･･恥ずかしいな、と思いながらも･･･
「･･･早く、帰りたいな。」
「なーに？Aさんも早くイチャイチャしたいってこと？」
「！！！/// ･･･そーゆーこと言わないで」
はいはい、と言いながらも安全運転で帰ってくれる道中、ずっと手は繋がれたままだった
【⠀お迎え彼氏スパダリ編 】
fin.
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作者名：カニカニハンマー | 作成日時：2021年11月30日 19時
