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なるせにお迎えに来てもらって、ドライブ中何気なく繋がれた手にドキドキする
こうやって手を繋ぐことも珍しくはないのだけど、今日のなるせのスパダリっぷりにときめかずにはいられなかった
それを隠すように視線を窓の外へと戻す
でも繋がれた暖かい手は気持ちよく、
気づけば両手で握りしめる形になっていた
自分とは違うゴツゴツとした大きい手
少し浮き出る血管もとても好きだ
チラッと横顔を盗み見ると対向車のヘッドライトに照らされる整った顔にまたドキッとした
初めて見たわけでもないのに、なんでこんなにドキドキするんだろ、と不思議に思いながらいつもの港に到着した
少し肌寒くなってきた季節
お酒で火照った体に夜風は冷たく感じた
ぎゅっ･･････
突然の後ろからのぎゅっにうぇっとなんとも色気のない声を出してしまった
案の定後ろからは変な声を出すな、と笑われた
外だが周りも暗く、人もいない
今くらいならいいか、と思い、特に離れることもせず、お腹に回された手をまた握った
「ぎゅってしてていいの？」
「いいよー^^ あったかいし」
「外だよ？」
身長差がたくさんあるわけではないけど、それでも私よりは高いし、体格は男の人だからやっぱり大きい
近づいた距離に、耳元でまた甘く話しかけてくる
「なるせさん･･･あの、耳元で話さないで//」
「くくっ･･･w 知ってる〜w」
「ねぇ〜/// いじわるやん」
耳が弱いのを知っていて耳元で話してくる
少し前まで酔いでフワフワしていたのかと思えば、今度は違う感覚に襲われていた
されるがまま、というのも悔しいが、どうしても離れ難い
私の顎の前まで上がってきた腕の中で身じろぎしつつもくるまっていると、上から落ち着いた声がふってきた
「今日さ、会社の人もお願い、って言ってくれたの、なんか嬉しかった」
「え･･･？」
「なんか、頼られてるーって思って」
「でも、ごめんね」
「全然いいって。逆にAさんがおれ側だったらどう思う？」
そう聞かれて考えてみる
なるせの迎えに行って、同僚を送る･･･
「全然いいよって言う」
「でしょ^^ そーゆーこと！」
そっか、と納得させられて、ちょっとくすぐったくも嬉しくて、なるせの腕に顔を埋めた
「あーもー！何それ！ちょーかわいい」
と言って首元に顔をぐりぐりされると、ふわふわの髪が頬をくすぐった
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作者名：カニカニハンマー | 作成日時：2021年11月30日 19時
