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手を引かれながら着いた寝室
ベッドに入ろうと布団に手を伸ばそうとしたところで声を掛けられた
「Aさん、お姫様抱っこしてほしかった？」
突然の問いかけに手を止めた
ギクリ、という効果音がピッタリだ、というくらいにわかりやすく･･･
「してあげよっか？」
察したなるせが気を使ってくれる
「い、いやー･･･大丈夫！」
「はい、知ってますぅー女子の大丈夫はだいじょばないんですぅーw」
JKかのような口ぶりにじとーっと見つめてしまう
「wwwごめんて。ほら、おいで？」
と私の腕を自分の首に回したかと思うと、せーの、という掛け声と共にふわりと体が浮いた
あまり心の準備ができてなかったから、思わずなるせの首にしがみつく
「ほら、大丈夫っしょ？」
ものすごく近くから聞こえてきた声にドキリとしながらも、安定している体勢
「どおー？」
「おー！すごーい！！」
「お姫様抱っこっしょww」
「うん！！」
「こっち向いて？」
ん？？と思いながら声の方を向くと、
文字通り目と鼻の先にあったなるせの顔
その近さに、おお･･･と驚いていると、
「1回だけいい？」
と声色をいわゆるセクシーボイスに変えて聞いてきた
「ん？･･･なにを？」
「･･･ちゅーしたぃ。。。」
返事をする前に近くにあった距離がゼロになる
まあ、拒むつもりもなかったけど･･･
軽く重なって離れると、なんだか余裕の無さそうな顔
ゆっくりと高度が下がってベッドに横たえられると、そのまま上に覆いかぶさってきた
「なるせ？」
「･･･んー」
問いかけに適当に返事をしたかと思うと、また口を塞がれた
さっきとは比べものにならない激しさについていくのがやっとだった
「･･･、1回だけって、、」
「ぜんぶで 1回･･･」
なんだそれ。なるせ理論難しい･･･
「ふーん？まだ1回は終わらないの？」
「んーん。もうおわっちゃった」
と言いながら首元に顔を寄せぐりぐりと擦り寄ってきた
ふわふわな髪の毛を撫でてあげるとその動きが止まった
「今日は、おあずけという罰を、、おれは自分自身に与える･･･」
なるほど･･･じゃあ、、おやすみ！と伝えると、うぅぅ、唸ったw
もう少し意地悪して、耳元で
「飲み過ぎないようにね･･･」
と囁いてあげると、ぎゅーっと抱き締められた
これで我慢してるみたいだ
可愛いなーと思いながら、私もぎゅーを返してあげた
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作者名：カニカニハンマー | 作成日時：2021年11月30日 19時
