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瞬間、あいつがまだ上にいたら、と考える。だからと言ってここで蘭を引き留めたら逆に怪しまれてしまうというのも想像に容易い。
まあ、あいつがいたとしても変装しているんだからバレることはないだろう。そう思った私は何も知らないフリをして彼女を見送ることにした。
蘭と別れた私は、一応状況確認をしようと先程セットした盗聴器の音声を聞き始める。
すると数分後、私の予想通り蘭とあのウェイターの話し声が聞こえてきた。
「…噓でしょ？」
トイレの個室で１人呟く。最初は何の問題もなさそうだと思った状況が急転、驚くことに蘭がキッドの変装を見抜いてしまったようだ。
確かにあのウェイターが絆創膏を付けていたことは私も気付いていた。でも私にはよくある普通の絆創膏にしか見えなかったのに…柄か何かがついていたのだろうか。いずれにせよ、絆創膏であのウェイターがキッドの変装であると見抜いた彼女に驚愕する。
『怪盗キッドの正体は…』
「っまさか」
私はこの時確信した。あいつは間違いなくアホであると。
蘭を目の前にして新一に化けるとは言語道断だ。彼女がどんな気持ちで新一のことを待っているか知らないくせに、何をしているんだあいつは。というかそもそもリスキーすぎる。絆創膏ひとつでお前の正体を見抜いた女だぞ。お前が新一でないことなんてすぐに＿＿＿＿
私がキッドに対する不満でイラついていると、中森警部たちの声が聞こえてくる。警察の登場に蘭とキッドの話は途中で終わってしまったようだが私の気持ちは収まらず。これは長引きそうな予感だ。
「うんまぁ…」
哀ちゃんの隣に座りながらケーキを口に放り込む。
先程までの怒りはどこへやら、私は目前のスイーツに夢中になっていた。
「あぁん、待ち遠し〜！」
異様に甘ったるい園子の声に耳を傾けると、聞こえてきたのは鼻水がとび出そうな内容で。
「早く大阪について、キッド様に会いた〜い！そして願わくは…その不敵な唇に私の唇を重ねて…」
「だめだめ！そんなの絶対だめー！！」
「ん゛ん゛！！」
蘭の声が先か、私の噎せが先か。園子のぶっ飛んだ思考に私のケーキは上手く咀嚼されずに胃へと直行する。哀ちゃんは汚いものを見る目で私を見ていた。
「キ、キッドは犯罪者でしょう？そんなの不謹慎よ！」
「…何ムキになってんのよ」
蘭の態度と園子の反応に私は苦笑いする。あからさまに普段と違う蘭の態度に、園子は納得がいかないようだった。
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柯(プロフ) - 青さん» アンハッピーセット、笑 突然の告白ありがとうございます！！ (2021年7月30日 13時) (
レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
青 - アンハッピーセット一つください！お兄ちゃんに投げつける！！（ヤメロ）好きです（告白）最高かよ。 (2021年7月30日 12時) (レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
柯(プロフ) - 凛堂さん» あばばばありがとうございます！！！そう言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです！！ (2021年7月26日 16時) (レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
凛堂 - めっちゃ面白いですね！！ (2021年7月26日 14時) (レス) id: 1c8e857f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柯 | 作成日時：2021年7月8日 15時
