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今回は絶対に譲らないぞ、という強い気持ちでそう告げると、電話の向こう側からがっかりしたような声が聞こえてきた。
『はぁ…せっかく一緒に行動しようかと思ったのによぉ…』
「その"一緒に"は私を変装のカモフラに使いたいだけだろ！！」
『バレたか』
楽しそうにケラケラ笑っているあいつに無性に腹が立って、危うく携帯をぶん投げそうになった。そんなことしたらスマホがご臨終なのでしないけど。でも心の中では投げた。
「というわけですんで、やりたいなら勝手にどうぞ。私は何も知りません、何も聞いていません。以上です」
そう言い放って私は画面をタップする。
直前に『ちょ、おい！』と聞こえた気もしなくは無いが、気の所為だろう。幻聴幻聴。私は何も聞いてない。
「お嬢、眉間にシワよってますよ？」
「うーん…運命というやつに呪いをかけたくなっちゃってね…」
「大丈夫ですか…？頭のほう…」
「えなんかそーちゃん毒舌じゃない？え？？なんで？？？」
「「わぁ〜！」」
私の足元で子供たちがキャッキャしているのを微笑ましく思いながら外の景色を眺める。結局あの通話以来あいつからの連絡は無く、私は無事にこの世界一大きい飛行船に搭乗していた。
嘘です。連絡を全部無視しました。後悔、反省、共に全くしておりません。
「う〜ん、絶景絶景！」
園子の言うとおり、目の前に広がるのは絶景で。これを見ることができただけでも今日来た甲斐は十分にあったわけだ。
こういう時は本当に高所恐怖症じゃなくて良かったと実感する。
後ろのほうで壁に向かって震えている人を見ながら、ふとそんなことを思った。
「ねぇ、キッドさんはいつもこんな景色見てるのかなぁ？」
「羨ましいですねぇ！」
本日のトップオブ地雷である単語が出たことに過剰反応しそうになるのを必死にこらえる。
恐らくキッドは空を飛ぶ度にこういう景色を見ているんだろうとは思う。しかもあいつが飛ぶのは基本夜。間違いなく絶景だろう。なんか想像したら悔しくなってきたな。
「でもよー、キッドほんとに来るのかぁ？」
「来るわよぉ。次郎吉叔父様のところにちゃーんと返事が来たんだから。」
そう言いながらスマホ画面を元太に見せる園子。でも多分それは読めないと思うぞ。だって元太小１だもん。
「ん〜…へのご、んでお…けします…」
「……」
ですよね。
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柯(プロフ) - 青さん» アンハッピーセット、笑 突然の告白ありがとうございます！！ (2021年7月30日 13時) (
レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
青 - アンハッピーセット一つください！お兄ちゃんに投げつける！！（ヤメロ）好きです（告白）最高かよ。 (2021年7月30日 12時) (レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
柯(プロフ) - 凛堂さん» あばばばありがとうございます！！！そう言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです！！ (2021年7月26日 16時) (レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
凛堂 - めっちゃ面白いですね！！ (2021年7月26日 14時) (レス) id: 1c8e857f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柯 | 作成日時：2021年7月8日 15時
