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「いい眺めですね、藤岡隆道サン？」
「…こんなところまで来るなんて危ないぞ、おじょーちゃん？」
「ご心配どうも。ですが一度来て慣れているので大丈夫ですよ。」
静かに飛行船の上に佇んでいた彼は、私の呼びかけに反応してゆっくりと振り向いた。
「それにしても驚きました。貴方だったんですね、今回の黒幕は。」
「…よく、俺のことがわかったな。」
「うちには天才的な情報屋がついてるんでね…あんたらのことなんて簡単に調べがついたさ」
私が吐き捨てるように笑うと、彼は不敵な顔つきになった。初対面からいけ好かないとは思っていたけれど、今の表情もまさにそうだ。
「よくもまぁこんなことしてくれちゃって…」
そこまで言ったところで足元のハッチが突然開く。
「A！？」
「はぁぁぁぁ…」
私はそこで今日イチ大きなため息をついた。
「ったくもう…」
私がここにいるという驚きからか目を見開いて固まった彼に手を差し出すと、しっかりとした手つきで握り返す。そんな彼を勢いよく引っ張りあげると、彼は「サンキュ、」と言って藤岡に向き直った。
「部下たちを置いて一人で逃げようなんて、卑怯だと思わないか？ハイジャックグループのボスの…藤岡隆道さん。」
「小僧、よく俺の正体を見抜いたな。」
「いいや。あんたが最初の感染者を装ったことで、すっかり騙されちまったよ。恐らく、離陸してすぐあの女の部下が喫煙室内に漆の液を撒きアンプルを置いたんだろう。もちろんあんたの指示でな。」
「あんたのお仲間に前職が漆職人だった男がいたのは調べがついてんだ。そいつに用意させた漆を使い、その後自分が喫煙室に入ってかぶれれば、船内に細菌がばら撒かれたと信じ込ませられるって寸法だったんだろ？随分と用意周到じゃない。」
「スカイデッキであんたが小五郎のおっちゃんを喫煙室に誘ったのも、蘭の腕を掴んだのも、邪魔になりそうな人物を感染者にして動きを取れなくするため。でもおっちゃんのほうはうまくいかなかったんで、ビールに睡眠薬でも仕込んだんだろ？おかげでさっきまでぐっすりだったよ。」
「へぇ…蘭にもそーんなことしてたんだ…」
「水川さんとウェイトレスさんの発疹は、手のひらや腕の後ろ側。喫煙室で何かに触れたんだろ。反対に元太は、喫煙室を覗いただけで何にも触らなかったから発疹が出なかった。つまりあんただけなんだよ。なにかに触れにくい顔や喉にまで発疹が出たのはね。」
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柯(プロフ) - 青さん» アンハッピーセット、笑 突然の告白ありがとうございます！！ (2021年7月30日 13時) (
レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
青 - アンハッピーセット一つください！お兄ちゃんに投げつける！！（ヤメロ）好きです（告白）最高かよ。 (2021年7月30日 12時) (レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
柯(プロフ) - 凛堂さん» あばばばありがとうございます！！！そう言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです！！ (2021年7月26日 16時) (レス) id: d03fcb85aa (このIDを非表示/違反報告)
凛堂 - めっちゃ面白いですね！！ (2021年7月26日 14時) (レス) id: 1c8e857f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柯 | 作成日時：2021年7月8日 15時
