◇40.問題生 ページ42
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「おーいエース！練習試合するから戻ってこい！」
『ほれ、呼ばれてっぜ』
エース「へいへい。もう流れ玉に気をつけろよ」
そう言って去り際に僕の頭を撫でるエース。
……まったく、年頃の女をなんだと思っているんだ
『……ん？』
背後で足音が聞こえたため、振り返ると馬がいた。
馬だ。
『馬だ！！！』
馬なんて間近で見ることなんてないから一気にテンションが上がる僕。
そっ、と手を近づけると、その手に顔を摺り寄せる馬に愛でたい気持ちが芽生える。
『お前は人懐っこいんだなー、しかも大人しい』
鼻筋を撫でながら、そういえば何故こんな所に馬がいるんだろうと冷静になる。
『そーいやお前、どっから来たの？』
「それは馬術部の馬だよ、問題生」
背後から声が聞こえた。微かに聞き覚えのある声。
振り向くと、そこには入学式で見たローブを着た赤髪の男が、
いや男なのか？男にしては童顔だ。身長も低い。
『……え、問題生って僕のこと？』
「他に誰がいるんだい？入学式で問題を起こしたのは紛れもなく君ともう一人と喋る狸だったろ」
『大体の原因はその喋る狸だよ！逆に僕らは被害者だよ！』
まさか新入生、監督生の他に��問題生��という称号が存在していたとは……
『そういえば、君の声に聞き覚えがあるんだけど、どっかで会ったっけ？』
「会ったけど会話はしていない」
もしかしたら入学式の時に聞いたのかもしれない。
「それで？」
『へ？』
「部活の見学に来たんだろ？馬術部に興味があるのかい？」
『全然』
「即答だね」
『馬術部には興味ないけど、馬には興味あるかな。この子は特に大人しいし』
「へぇ……ヴォーパルが他人に懐くなんて珍しい」
『ヴォ……なんて？』
聞き慣れない言葉が出てきて咄嗟に聞き返す。
すると、何故か馬はその場に伏せた。
『え、どうしたの？お腹痛いとか？ご懐妊？』
「何を言っているんだい君は。背中に乗れと言っているんだよ」
『え？え？い、いいんでしょうか？』
「ヴォーパルが乗れって言ってるんだ。手綱は握っていてあげるから乗ってみなよ」
『そ、それは遠慮なく』
生まれて初めて馬に乗るという初体験に高鳴る心臓を抑えながら馬に乗る。
「ほら、君も手綱を握って」
『あ、はい』
「よし。いいよ、ヴォーパル」
すると馬が立ち上がった。
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冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
