*出会いは傷だらけ ページ4
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「わーってるって。
そんな事より、今日は?体調はいいのか」
「あっ、うん。昨日はちょっと危なかったけど、1日休んだら、元気出た。」
「そうか。
まぁ、無理すんじゃねぇぞ。少し顔色悪いしよ」
「分かってる。何かあったら、銀時呼ぶし、安心して」
昨日、体調がすこぶる悪く、新八くんの姉 妙ちゃんに来てもらってたから、彼女づてで心配してくれていた銀時にそう言って、奥さんの声が聞こえたから、厨房まで取りに行くと、それを机に置いた。
「はい、いつもの。いちごたっぷりチョコのパフェ」
「おぉ〜、今日はこれまた、いちごが大量に乗ってるじゃねぇか。食べ応えありそうだぜ」
「ふふ、いちごがね、余っちゃってて……腐らせると勿体ないしって、おばさんが。」
美味しそうに食べる銀時の前に座ると、それを眺めていた。
「今日は?もうこれで上がりか?」
「うん、そう。明日、旦那さんのお墓参りに行かなきゃいけないらしくて、武州に行くからって、もう店じまい」
「じゃあ、途中まで送ってやらァ。」
「え、いいのに……家も、反対でしょ?」
「んなこたァ気にすんな。ちょうど、Aの方面に用事あっからよ」
「私の方……なに、もしかして、吉原?」
「ばーか、ちげぇよ。ヅラに頼まれてな、お届け物しなきゃなんねぇ」
「小太兄が?……会ったの?」
「あぁ、昨日な」
「元気だった?」
「元気すぎて、うぜェ」
供えでついてる、チョコポッキーを齧って言った銀時の顔は、本当にウザそうな顔をしてて、思わず笑みを浮かべた。
「じゃあ、途中まで送ってもらおうかな〜」
「おう!銀さんに任せなさい」
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
「ここでいいか?」
仕事が終わり、銀時にスクーターで送ってもらった私は、ゆっくり降りた。
「うん、十分。ありがと、銀時」
「気にすんな。
じゃあな、あったかくして寝ろよ。冬じゃないにしろ、まだ肌寒いからな」
「はーい。じゃあね〜」
頭をぽんぽんとされた後、私は角を曲がって家に向かった。
今日の夕食は何にしようか……そんな事を考えてると、自分の家の前に人影が。
「……だれ?」
力なく、弱々しい呼吸をして、傷だらけでそこに座っていたその人こそ、私が恋をした相手だった。
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rikohuku0428(プロフ) - 続きのパスワードが知りたいです!面白いのでぜひお願いします! (2020年11月23日 0時) (レス) id: 4dacac16ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2018年8月23日 12時