ヒカリ証明論＊壱 (ページ21)

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＊また明日……だってページ21

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「ここだっけか」

「はい。ここですね

ありがとうございました、送ってくださって。」

阿伏兎さんとは、趣味が合うみたいで、兄の話から最近ハマってるものとか、いろんな話をしていくうちに、いつの間にか家に到着した。

「阿伏兎さんとお話するの、楽しかったです。」

「俺も、楽しかった。久しぶりにあんなに笑ったよ」

「私もです笑

地球(ここ)にはいつまで？」

「1ヶ月。食料の補給やらでな。」

「そうなんですか……」

1ヶ月……
またお話したいな……なんて思っちゃったり。

でも、迷惑になっちゃうから、あえてそれを言わずに

「お仕事、頑張ってくださいね。」

そう言って、引き戸に手を伸ばすと、それを引き止めるように腕を引っ張られ向きが変わった。

「阿伏兎、さん……？」

「その……お前さんに、渡したいものがあってな」

懐から、小箱を出して、それを私の手に乗せると、頭をかきながら話してくれた。

「ここに来る前に寄った国は、ガラス細工で有名なんだ。
そこで、Aちゃんに似合うだろうなって思うもんを見つけて、思わず買っちまった。

あの時の傷の手当てのお礼と言っちゃァあれだが、貰ってくれないか？」

「私に……いいんですか？」

「あぁ。貰ってくれるか？」

シンプルなデザインの白い箱に、赤色のリボンが施されたそれを見て、小さく笑みを浮かべると、さらに嬉しいことを言ってきた。

「後、良かったら……ここにいる間、お前さんの働いてる店に行ってもいいか？」

「え……」

「あ、いや、嫌だったらいいんだ。無理強いはしない。」

まるで、私の気持ちを汲み取ったみたいに、的確に言った阿伏兎さんに、すぐに返事をした。

「是非！」

「え？」

「来てください。私も、もっとお話したいなって、思ってたんです。」

そう言うと、阿伏兎さんは少しだけ、嬉しそうに笑ったように、口元に笑みを浮かべた。

「待ってますね。私、明日は9時からいるので……」

「わかった。

じゃあな。戸締りしっかりやれよ」

「はい、わかりました。

阿伏兎さんも、天人狩り、まだ続いてるみたいなので、お気をつけて！」

去っていく後ろ姿に、私は口に手を当てると、嬉しくなってクスッと笑って、中に入った。