2-9 ページ28
3分半程経過した、彼の蹴りやパンチはえげつないほど重かった。
何度か不意打ちで痛覚を遮断することが出来ず、もろにダメージを喰らった。
様々な場所から血が垂れている。
何度も泣きそうになった。
それでも、こんな小娘が予想よりも耐えているからか、嬉しそうに時節クツクツ笑っている。
こんな素人の私でも、ゾルディック次期当主様に教わったら体術もあって、戦闘はある程度は様になっているだろう。
まあそのせいで別の意味で危なかったけど。
「良い動きだけど、何処かで見たことある動きだね♣️」
などと、言いやがった。
イルミの動きか? ゾルディック繋がりで似てるのかな?
鋭すぎるぞ、このバトルジャンキー。
「貴方の交遊関係は知らないので、気のせいか、本当かも分かりません。」
私は勿論知らんぷりで返した。
…そろそろ、4分か?一分ごとになるタイマーで予測をつける。
私は一度その場で止まる。
「おや?」
彼は首を傾げる。
「あのー、もう、勝機無さそうなんで、一分程残ってますが、止めません??」
彼の目から興味の色が一瞬で失せた。
怖い、だがこれが私の望んでた結果だ。
彼に、私を制限時間内で殺すように仕向けなければ。
彼にとってこのような諦めた態度は好ましくないだろう、価値なしと判断され、殺されるはずだ。
そうして、直ぐに去ってくれれば勝ちだ。
「……見込み違いだったようだね♠️」
彼の手に念を纏ったトランプが握られる。
来る!!
「バイバイ♥️」
複数枚のトランプにより、私の頭と体は綺麗に分離した。
その瞬間に念を発動して、仮死時間を伸ばす。
初めての死だった。痛みは無いとはいえ、これ程まで怖いものとは。
目は瞑ったので見えないが、足音が遠ざかっていく。
タイマーよ、まだ鳴るな、鳴るなと祈る。
このときの時間を私は何倍にも長く感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 173人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
†NANA†(プロフ) - ページ2で、「HUNTER×HUNTER」が「HHUNTER×HUNTER」になっています。 (2021年3月15日 11時) (
レス) id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ゆーめーさん» 有難う御座います! まあまあ長めの小説なので、先を読もうと思いますと言われると、とても嬉しいです!! 楽しんで読んでください!!! (2020年11月29日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーめー(プロフ) - とても面白かったです！続編も今から読ませていただきます！ (2020年11月28日 10時) (レス) id: dfce067a28 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ヘマトフィリィアさん» コメント有り難う御座います。個人的にも、能面黒髪キューティクルは語感が良くて気に入ってます。今後も、彼はちょくちょく出てくるので、楽しみにしていてください!! (2020年11月14日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ヘマトフィリィア - 【速報 能面黒髪キューティクルがイケメン】 (2020年9月20日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミネルバ | 作成日時：2019年7月30日 23時
