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コンコンと扉から音が鳴った。
僕の元に不思議なお客さんが来たようだ。
招かれざる客は僕に会いに来ることを、敵意が無いことを強調するような絶の仕方でやって来た。
だが、こんなことをしてまで会いに来る人間がいた覚えは無い。
弱くて忘れちゃっただけかもしれないけど。
「どうぞ♥️」
扉をゆっくりと開けて入ってきたのは、見たことも無い少女だ。
特徴なんて殆ど無い、雑踏に紛れてしまえば一秒後には忘れてそうな存在、それが第一印象だった。
そんな彼女は緊張した面持ちでこちらを真っ直ぐに見て、口をゆっくり開いた。
「いきなり訪ねてすみません。名字Aと申します。Aがファーストネームです。」
ペコリと彼女はお辞儀をする。礼儀正しいね。
「やあ、僕はヒソカ♥️君は何しに来たんだい?」
死神と言われる僕に1人で訪ねに来たことを評して少しぐらいはい聞いてあげようと、弱そうな彼女の真意を尋ねた。
「無理は承知です。私と戦って欲しいのです。貴方が、念使いとしてあり得ないほど強いことはわかっています。ですが、どうか戦ってください。」
なんとも、変な申し出だ、200階クラスで僕に試合を申し込めばいいのに。
まあ、受けるかわかんないけど。
「試合を申し込めばどうだい?」
「いえ、私は180階クラスの闘士です。念は修行のため使っておりません。そして、私の念は大勢に見られると非常に宜しくないものなので…。」
彼女は意外なことを言った。
でも、なぜ僕なんだろうか? わからない、只の死にたがりか?
「何故僕なんだい?君が言ったよう強いからね、死ぬよ♦️」
「ええ、承知です。ですが、死ぬ気は毛頭もありません。あと、貴方なのは今まで見た人の中で最も強いからです。」
「強いから、腕試しに僕を選んだってとこかな?」
頭の弱い子が来たものだ、余程己の力に自信があるのだろう。
まあ、この僕を真っ直ぐ見つめて直談判までしにきた様だし威勢はいいようだけど。
「いえ、違います。貴方は普通に私と戦って負ける可能性は無いでしょう?」
「んー♣️ ないね♠️」
「なら、受けて欲しいです。死ぬ気は無いですが、覚悟はあります。……もし、何万分の一の確率でしょうが、勝てたら、貴方みたいな人に師匠になって欲しいんです。見込みがあったらなってくださいと頼みに来ました。私は、今は貴方以外の弟子に成りたくない。だから無謀と言われようと私はここに来ました。」
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†NANA†(プロフ) - ページ2で、「HUNTER×HUNTER」が「HHUNTER×HUNTER」になっています。 (2021年3月15日 11時) (レス) id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ゆーめーさん» 有難う御座います! まあまあ長めの小説なので、先を読もうと思いますと言われると、とても嬉しいです!! 楽しんで読んでください!!! (2020年11月29日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーめー(プロフ) - とても面白かったです!続編も今から読ませていただきます! (2020年11月28日 10時) (レス) id: dfce067a28 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ヘマトフィリィアさん» コメント有り難う御座います。個人的にも、能面黒髪キューティクルは語感が良くて気に入ってます。今後も、彼はちょくちょく出てくるので、楽しみにしていてください!! (2020年11月14日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ヘマトフィリィア - 【速報 能面黒髪キューティクルがイケメン】 (2020年9月20日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミネルバ | 作成日時:2019年7月30日 23時