君は知らない 1【H×H】

二章 <ペテン師> -1 ページ19

＜来てから七ヶ月半＞

やっと念が使えるようになった。
長かった、矢張、才能が無いのだろう、精孔が開くまでに随分時間がかかった。
こんなんだから、師匠でも見つけて少しは念を上手く扱えるようにしたいな。
だが、何一つ当ては無い。
そりゃそうだ、この世界に来て一年くらいしか経ってないんだもん。
独学でやるしかないのか…。
四大行を地道に練習でもしようかな、それくらいしか出来ることないし。

ん?? そうだ、私が知っている、念を使える人いるじゃん。

この世界に来る前から知っている人達が。

キャラだ、漫画の。
彼らなら腕も確かだろう。
殆どが現在地不明で会うことも出来ないけれど。
でも可能性が低いが、一人だけ会える可能性がある人間がいる。
数か月前、１日だけ、戦ってすぐ居なくなったあの人、……ヒソカだ。
ちなみに、その日はバイトで１日いなくて、後日彼が来たことを知った。
大きなテレビに大々的に彼の戦いが映されていた。
その映像を見た瞬間、私は頭を抱えた。
糞野郎!なんであの日にバイト入れた!! あのときの私!!!

はぁ、強くも無い私が彼に師匠になってもらえる可能性は0だろう。
策を練らねば……。

2-2→←1-14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す