【HQ】及川さんは一途らしい３ (ページ8)

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最終日ページ8

それからは特に変わったこともなく学校を終える。
もう今日で終わり。明日から夏休みである。

…と言えたらよかったのだが、残念ながら変わりまくりだ。
夏休みは事実だけど。

とりあえず、先生の態度が変わった。まぁ、それは少し前からなんだけど。

へこへこと頭を下げる先生もいれば、媚を売ろうとしているのか妙に優しい先生もいて、正直気持ち悪いどころの騒ぎではなかった。
幸い、バレー部の監督、コーチは前から多かれ少なかれ事情を聞いていたのか変わることなく接してくれる。
バレー部と一緒にいる時だけが唯一安心できる時間。

けど残念ながら、休みの間は東京で過ごすことになりそうだ。

『みんな、一回集合。』

基礎練を一通り終えた一軍メンバーを呼び集め、ビブスを配る。
平日最後の部活ということで今日は希望が多かったゲームをひたすらやる。

浅野ちゃんテキパキとドリンクとタオルを配り、ひなはゲームのグループ決めを担当する。

及川「今日はあみだじゃないんだ。」

徹が真剣に悩んでいるひなを見てそう言った。
…多分、真剣に悩んでいるように見えるだけで、くだらないことを考えていそう…

パッと顔を明るくした彼女はニンマリと微笑む。

花園「WSとMB対SとLiね。」

…なんだろう、この攻撃力と守備力のアンバランスさ…
WS＆MB組はセットアップが少しグダリそうだが決まればとてつもなさそう…
それに対しS＆Li組は誰が攻撃するのか謎だ。…徹はオールマイティだけど、それにしても無理がある…

数が合わないのでじゃんけんをして負けた国見ちゃんがBグループにLi役として入る。
サボれないことが確定しているからか彼はいやそーな顔をして青いビブスをTシャツの上からかぶる。

とりあえず４対４の試合が始められる。

Aグループ：
はじめ、マッキー、まっつん、勇ちゃん

Bグループ：
徹、渡っち、しげちゃん、国見ちゃん
　
　
　
第一回のふざけたチーム分け、身長高い４人VS低い４人や、あらゆるコンビネーションを試していく。

安定感があったのは意外にも低いVS高いかもしれない。
というのも、低い方にちゃんとLi、SそしてWSが二人揃っていたからだ。

もう片方にもMB二人にWS、そしてSに徹がいたため、割と互角くらいだったように思える。

　
そんな風にひたすらにふざけていれば陽も傾いてくる。
終わる時間はゆっくりと、でも確実に近づいてきていた。
　
　