織田作にドッキリとか絶対無理じゃね？ と思った今日この頃。【黒の時代】

問題ありまくりでした ページ22

……という先日のお話の続きで、絶好のお出かけ日和になった快晴の今日、私の隣には子供らしい元気さで手を振りながら歩くエリスちゃんがいた。いやぁ太宰さんじゃねえけどこれ楽に死ねるわ。尊さで死ねる。

だけど本当に私とエリスちゃんは似合わないと思うので、一歩下がって彼女に着いていく。


あそこの店に行きましょう、と笑って云う彼女に『えぇ勿論、この暁エリスちゃんの為なら例え陽の中水の中！』と胸に手を当てる。テンション高いわね、と彼女は私から若干の距離を置いた。引かれた。

硝子の心がバラバラに一瞬で砕けたが、すぐに拾い集めて直した。こういう処便利だと思うわ私の心。



さて、店内はと云えば、かなり御洒落──というより、可愛いの部類に入りそうな見た目だった。女子高生などが好んで来そうな雰囲気である、私女子高生だけど微塵もそそられないがな。そもそも可愛いものが欠片も自分に似合わねえからな。

ただしエリスちゃんはぱぁっと顔を輝かせた。勿論お給料の為に撮影する。神速でポケットにしまい直したから気づかれてはいないはずだ。



「ねぇ、どれ頼んでも良いの？」

『問題ありませ──』



云いかけてから気づく。取り敢えず今は私の財布(ポケットマネー)から出すが、これって経費で落ちるのだろうか。そもそもこうなったのは私の発云のせい(それでも元を辿れば首領なのだが)で、私がお金を貰うのは基本太宰さんからだ。

私はエリスちゃんが呪文のような菓子の名前を店員さんに唱えているのを聞いて、そしてメニュー欄に書いてある金額を見て、そっとお水だけを貰った。


運ばれて来たパフェをぱくぱくと食べて行くエリスちゃん。ほっぺに生クリームついてる超可愛い〜〜！ ええと頷く彼女だったが、その後気まずそうに窓の外を見た。私も横を見て、数秒逡巡する。



『……すいませんエリスちゃん、ちょっとあの方とお話してきますね』

「え、ええ……」



窓の外には探偵風な服を着た人が、じっと店内の風景──というか店内の菓子を見ていた。あのぅと話しかけてみたが完璧な無視。私の眉間がひくひくと痙攣し始めた頃にようやく、「君！」とビシッと指を指された。

人に指先向けちゃいけないんだぞ〜と云いそうになったが止めたげた。云い合いなら確実に私が負ける未来しか見えねえわ。





「僕にもアレを奢れ！」





おーっと予想外の切り口です、暁選手唖然となっています！ とかいう実況中継が聞こえた。クソどうでもいいわな。

金というものは羽ではないだろうか→←汚すぎるだろうそれは

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