きゃ！どんどん強くなっちゃう！２ (ページ8)

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「私は、か」

クロロは静かに笑った
俺にはあったとしても自分は覚えていないと言うことだろう。
事実、それくらい出会いは些細なことだった。
きっと彼女はこの言葉を飽きるほど言われているのだろう。
彼女の性格からすると、親しい関係以外は覚えるに足らない存在。その中にまだ俺はいる。

ケータイをいじるシャルナーク
誰に向けるとも言わず言葉を出す

「俺はあの能力を二度見ている。今回と、ずっと昔に」

「あの能力はほかにないからAで間違い無いんだろうけど、もっとわかりやすく説明してあげればよかったのに」

シャルナークはなんで回りくどく聞いたの？と言う

「まだあの能力についてわかってないことが多いからな」

「あの子相当だよ。俺は戦いたくないな。それにクロロのことすごく警戒してるから試験期間内では奪えないんじゃない？」

「…」

それも加味して考えないといけないなと顎に手を当てて考え込む

シャルナークはそんなクロロの姿を見て提案する

「旅団のメンバーにするってゆうのは？」

「余計に警戒されるだろう。それにAはゾルディック家の者だ。任務で旅団に加入することはあっても私情では来るまい」

「ええ！あの伝説の暗殺一族の？すごいや初めて見た」

「伝説なだけあって確かな情報が入ってこない。せいぜい噂程度。だからなのか、変装なしで能力も隠す気がないのは少し引っかかる。」

「たしかに。というか、なんでわかったの？」

「昔、本人に教えてもらったんだ」

哀愁感と幸福を混ぜたような表情でクロロは話した

「アレは、俺がずっと前から欲しかったものだ」

先ほどとは打って変わったじっとりとした鋭いオーラ
虎視眈々と願い狙った獲物がもうすぐ手に入る前の、そんな雰囲気

それは彼女自身のことか、彼女の能力のことか…

「…ま、それなら団長はAの警戒とかないとね」

シャルナークはケータイの画面をクロロに見せた

メールの相手はA

「試験期間中、協力関係になったから警戒取れるように頑張ってね」

シャルナークはクロロにウインクをした