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40「月の父」 ページ45

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私はあの男に顔半分を潰され気を失った
みんな、ちゃんと生き残れただろうか…


《美しきわが娘よ。せっかくの顔がもったいない》


だれ?
いつもの女の子の声じゃない
中性的な成人男性の声だ

《わたしは、月の民。そなたの生みの親》

まさか
今までなにも手がかりのなかった
私のお父さん?
いや、生みの親ってあなた男性でしょう?

《そんな次元の話ではないのです。ついでに、そなたに母親はいない。あの霧隠れの女は育ての親》


!!
そんな…わけがわからないよ
お母さんが、義理の母?
そもそも人は男女の間に生まれるものよ!

《薄々気づいているでしょう? 月が満ち欠けするたびに感じているはず。そなた、Aは人の子ではない》


……。
まさか
わたしが月の人から生まれた
宇宙人とでも?

《あまり美しい名称ではないが、そうとも言う》


ずっと親に会いたかった
でもなんか複雑
嬉しいのかわからないわ


《そうか? わたしはこうして話が出来て嬉しいよ》

親の気持ちをわかるのには時間がかかるものなのだろうか…


ところで、なぜ今さら?
どうせなら姿も見せてよ

《姿を見せるのはまだ先にとっておこう。なぜ、という質問には答えられる》

わかったわ、教えて

《A、そなたは死んでしまったのだよ》



わたしが、死んだ?
こんなに早く?
待ってよ、まだ色々としたいことだってあるのに!

《したいこととは?》

え?えっと……
一人前の忍びになって、里を守って

《それはAじゃないと駄目なのか?》

そんな言い方…。そりゃ、わたしの他にも同じ志の忍びはいっぱいいるけど

《それだけじゃないだろう? もっとそれ以前に成し遂げたいこと》

それ以前?

…女の子。あの子がずっと気にかけてた
ん?気にかけてた?

《少し思い出してきたかな?》

そうだ、女の子はある男のそばに連れて行ってと言ってた。
ある男にも一度会ったことがある、でも記憶だけで思い出せない…

《そこまで思い出したなら充分。顔までみていないのだから》

そう、なの?
不思議だ、こんなに忘れていたなんて
でももうそれも叶わないんじゃあね…


《まだだよ。まだこれから、それを成し遂げねばならない》

え?
でも死んだし…

《わたしの力を少し使えば、また生命は息を吹き替えす。新たな力手に入れてね。さて、そろそろお別れの時間だ》

ちょっと!どういうこと?!

《寂しいけど、いつでもそなたを見守ってるよ》

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作者名:赤成 | 作成日時:2019年2月25日 11時

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