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第28話 大容量カエルくん ページ30

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"幻術"には、集中力が必要不可欠である。

暗闇など単純なものを"見せる"だけなら問題はないが、相手に存在すると"思い込ませる"幻、つまり催眠術系統となるとそうはいかない。


しかも、この場には大量の呪霊。一体一体にかけるのは正直厳しい。広範囲に見せる手もあるが、野薔薇ちゃんの居場所が分からない現在、巻き込んでしまう為それは出来ない。



…特級呪具を持っていて良かった、と心から思う。

等級的に雑魚の呪霊は瞬殺だし、『刀身が延びる』効果を使えば一振りで二体以上祓える。


強そうな呪霊に気持ち程度の幻術をかけ、怯ませて祓う。それ以外は普通に斬っていく。何体も何体も。



何度祓っても湧いたように出てくる呪霊には苛立ちしか感じないけれど、視界の端に映った呪霊に持ち上げられた見知った人を見て、それは焦りに変わった。



「っ、野薔薇ちゃん!!」



彼女の武器は柄が折れた状態で地面に転がっていた。

自分の置かれている状況が最悪な割に、冷静な声音で「お前顔覚えたからな。絶対呪ってやる」と吐く彼女は本当に強いと思う。


幻術をかけ、刀身を伸ばして彼女を掴む腕を斬り、呪霊から彼女を離す。

ボロボロな彼女が受け身を取れるか心配ではあるが、それは合流した"彼"に任せ、目を閉じて集中する。



「天道_皎燈浄土(こうとうじょうど)



敵味方の正確な位置配置が分かったので、辺り一帯に大きく幻を見せ、消耗した身体に酸素を取り込み二人の元に向かう。



「マジで助かったよ…虎杖は?」

伏黒「…後で話す。早く此処から出るぞ」

釘崎「カエル苦手なんスけど…」

伏黒「悪かったな!!」



そう呟く野薔薇ちゃんは、大きなカエルの口から顔を覗かせている。

一時はどうなることかと思ったが、平常運転な野薔薇
ちゃんを見て一先ず安堵した。



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ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…!!コメントとても嬉しいです!ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします! (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品(銀/魂)も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです!どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年5月18日 23時

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