おかあさんではありません！2【浦.島.坂.田.船】

デート？ ページ35

「で、何でついてきてるんですか？」
「え？」

お会計を済ませてお店を出ると何故かセンラさんがついてきた。

「自分のお買い物はよろしいんでしょうか？」
「ええのなかってん」
「そうですか、ではさよなら」
「あ、待って待って！！」

離れようとすると手を掴まれてしまった。
心の中で舌打ちしてセンラさんを見ると、にこりと女子ならメロメロになってしまいそうな笑顔で「デートせん？」と聞いてきた。

「しません。私、今日お休みなんです。解放してください！」
「別にええやんかぁ。たまにはセンラとも遊んでください」
「いーやーでーす！」
「じゃああそこのカフェ行こうや。パンケーキ奢ったる」

センラさんが指さしたのは私が行こうと思っていたカフェ。
生クリームが山ほど乗っかったいわゆるインスタ映えのやつ。
フルーツのトッピングも多いせいか中々のお値段だ。
お給料日後とはいえ、奢ってくれるという甘い誘惑から逃れられるだろうか。

「本当に奢ってくれます？」
「男に二言はない」
「じゃあ少しだけなら...」

「やった」とセンラさんが笑い、するっと自然に私の手を取ってカフェへ向かった。


(パンケーキのためパンケーキのためパンケーキのため！)

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