おかあさんではありません！2【浦.島.坂.田.船】

おともだち？ ページ26

「Aー！まふんち行くでー！」
「.......は？」

とある日の浦島坂田船の仕事終わり。
4人を家に送ってすぐ、坂田さんに急に声をかけられた。
いつもの事だが唐突すぎる。

「またスタッフさんが来られないんですか？」
「いんや、ふつーに遊びに行く」

てっきりまた動画の撮影のお手伝いかと思ったらまさかの遊びのお誘い。

「いや、いいです」
「なんでぇ！？」

仕事ならともかく、プライベートでまふまふさんのお宅へ行くなど恐れ多くてできない。
それに私は彼らとお友達ではなく、あくまで浦島坂田船のマネージャー。
仲間だと言ってはくれるが、そこはある程度線引きしないといけないところだ。
もし、ファンに知られたらいろんな方に迷惑がかかる。
何より元アイドルの端くれとして言いたい。

「炎上ダメ、ゼッタイ！」

「ええやんええやーん！行こうやー！朝までスマブラやろー」と私の腕を取りぶんぶんと振りながら駄々をこねる坂田さんに、「無理です」ともう一度念押しする。

「なんで来てくれへんねん」
「だって、私は別にまふまふさんとお友達じゃないですし」

プライベートと仕事は分けるって何回も言ってるじゃないですか、と言おうとしたら背後から突然「ガタンッ！！」と何かが落ちる音がした。
ビックリして振り向くと、手に持っていただろうスマホを落としたまふまふさんがいた。

「...Aちゃん、僕達友達じゃないの...！！？？」
「いや、なんでここにいるんですか！？」
「おーい、まふくん来たで...って、あ、なんやAここにおったんか」

おそらく彼を出迎えたであろう志麻さんが少し遅れてやってきた。

「皆を迎えに来た.....ってそんなことより！僕達友達じゃないの！？ねぇ！ねぇ！」

すごい勢いで詰め寄ってくるまふまふさんの瞳孔は開いていた。




(怖い怖い怖い！！！)

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