交換条件 ページ21
「ショートカット、生足.....」と画面を見ながら呟く志麻さんにドン引きつつも、10年前の自分に目をやる。
センターで笑うキラキラした私。
うん、もうこの笑顔できないな、と頬を手でむにむにしてみる。
「音質も荒いなぁ」
イヤホンを外しながら坂田さんが言った。
「でもほんまにAちゃんアイドルやったんやな。可愛らしいわぁ〜」
「アイドルって言っても地方で細々とやってただけですし、1年半くらいで解散しましたけどね」
「でもお客さんもいっぱいいてはるやん」
「.....まぁ、それなりには」
当時は街の希望の星と言われ、大盛り上がりしたものだがブームなんてあっという間に去るもの。
しかし徐々にお客さんも少なくなり、メンバー間のいざこざもあいまって即解散となったのだ。
「もったいないな〜。俺こん時のA見てみたい!」
「俺も見てぇな。よし、歌え」
うらたさんがペットボトルを渡してきた。
これをマイクに見立てろ、ということだろうか。
「絶対!嫌です!無理です!」
「ええやん、減るもんやないし〜!」
「減ります!精神的に!」
「お願いお願いー!歌ってくれたら俺毎日自分で起きるからー!」
「.......う」
あの坂田さんが毎日自分で起きる...だと?
そんな...いや、騙されるな...!
「じゃ俺、服自分で探す」
「歯磨き粉なくなったら自分で出す」
「靴下なくさない」
「やります」
他の3人に出された条件に思わず即答してしまった。
(バカみたいだけど、切実な問題なんです...!)
838人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まろまゆこ(プロフ) - ふらわぁさん» ありがとうございます!嬉しいですヽ(*´∀`)ノ (2019年4月5日 20時) (レス) id: 67560b2a77 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - めっちゃ面白いですね!歌い手好きから見るともうたまりません!!(*´ω`*) (2019年4月5日 19時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆこ(プロフ) - くろすけ。さん» ありがとうございます!嬉しいです(*´∀`*)頑張ります! (2019年4月5日 10時) (レス) id: 67560b2a77 (このIDを非表示/違反報告)
くろすけ。 - ちょ、夢主ちゃん可愛すぎですか!めっちゃくそおもろいですよ!これからも更新ふぁいとぉいっぱつですよ! (2019年4月5日 9時) (レス) id: 3c51fdbe70 (このIDを非表示/違反報告)
まろまゆこ(プロフ) - じゅうさん» コメントありがとうございます!頑張ります(*´ェ`*) (2019年4月4日 11時) (レス) id: 67560b2a77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まろまゆこ | 作成日時:2019年3月31日 9時