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お互い無言で歩みを進める。
彼は背が高いので、勿論歩幅も大きい。
目を引く彼の容貌が、通行人の注目を集めている。だが当の本人は気にしないのか唯前に向かって歩いていた。
車道側を歩いてくれるのは流石と言った所か。
……………………会話が全く無いのは、寂しいな。
覚悟を決めて、私はすっと有る物を取り出した。
仏頂面で隣を歩く彼に視線を合わす。くっ、背が高いから首が痛い。
「……緑間君」
「……何だ」
「此れは、何でしょう」
「!そ、それは……!!」
そう。
私が取り出したのは、秘密兵器『赤青鉛筆』。本日のラッキーアイテムである。
ふふん、と得意げに笑った。カチャ、と眼鏡を押し上げるジェスチャーもおまけに。
「本日、私と緑間君の相性は最高なのだよ」
「お前…………」
緑間君は目を僅かながら見開いて、フッと笑みを浮かべた。
「其処まで研究するとは思って居なかったのだよ」
「あれ、ばれた?」
「当たり前だ。会う事になるなら尚更、データ集めは重要となる」
「殆ど、赤司君に聞いた情報何だけどね」
元チームメイトの昔話でも、赤司君なら誇張する事も無い。勿論、教えてくれたのはほんの一部に過ぎ無いだろうが。
ふぅ、と溜息を吐きながら彼の顔色を伺う。
赤司君の名前を出したら、緑間君の表情が複雑になってしまった。失敗。
「着きました、此処だよ」
「……………………お邪魔するのだよ」
一軍は本日居ないので、部室へと案内する。鍵は既に入手しているのだよ。
「どうぞ」
中に彼を招き入れ、お茶をお出しする。
慣れているのは、昨日練習した成果だったりする。
すっ、と音も無く緑間君は腰を下ろした。
「早速尋ねよう」
「忌憚無く」
「……………………あぁ」
緑間君は眉間に皺を寄せ、重々しく口を開いた。
「……………………赤司とは、どんな関係なのだよ」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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nome(プロフ) - 律。さん» コメントありがとうございました!赤司君と絡むのが遅くてすみませんm(_ _)m頑張ります。 (2015年6月16日 20時) (レス) id: 6a7654f1e9 (このIDを非表示/違反報告)
律。 - はじめまして。赤司君とこれからどう関わっていくのか楽しみです。更新無理せず頑張ってください!! (2015年6月14日 17時) (レス) id: f3d528ae0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nome | 作成日時:2015年3月31日 20時