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佐々谷さんは中学も洛山である内部進学組で、対する私は他所から来た外部進学組の内の一人である。
割合は八対四の全十二クラスだ。


段ボールの開封作業を進めていると、シャッ、とカーテンを閉める音がした。


「ねぇ、そろそろ行かない?」
「うん、今行く」


二人して部屋を出て、鍵をかける。此れが、此の部屋の鍵かぁ……。不思議と興奮している自分が、其処に居た。

だって。憧れの寮暮らしですよ。


洛山ですよ洛山。


あぁ、私は高校生になるのだなぁ、と感慨深い気持ちがじんわりと心を包む。
ほんの数十日前までは中学生だったのに。

時とは早い物である。



「んじゃ、行きますか」



にこりと笑う彼女を追うように、私は足を一歩、前に進めたのだった。








私達の部屋は四階だ。エレベーターの使用は基本禁止されている為、階段で降りていく。


「佐々谷さん、は……」
「かたっくるしい。雅でいいよ?」


苦笑いでそう返されて、じっと考え込んだ。


「みや、ちゃん……」
「……!へぇ、そう呼ばれたのは初めて」


ふっ、と思い付いたあだ名に、彼女は声を落とした。


「んーじゃあ『みやちゃん』で。私はAって呼ぶね」
「うん」







此の寮には、新入生だけでなく在校生も入居している為、一階に着くと既に仲の良さげな生徒達の姿が見られた。

あ、みやちゃんも内部進学だから友達は既にいるのか……。


果たして私に友達は出来るのだろうか。


思った以上に不安になって居る自身に気付いて戸惑う。みやちゃんとクラスのが違って居たらどうしよう。

と、いうか違うのか。



入学説明会の話を思い出す。
そうだ。新しい生徒達同士、同じクラスになるのだった。


う……。


私、友達出来るかな……。

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nome(プロフ) - 律。さん» コメントありがとうございました!赤司君と絡むのが遅くてすみませんm(_ _)m頑張ります。 (2015年6月16日 20時) (レス) id: 6a7654f1e9 (このIDを非表示/違反報告)
律。 - はじめまして。赤司君とこれからどう関わっていくのか楽しみです。更新無理せず頑張ってください!! (2015年6月14日 17時) (レス) id: f3d528ae0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nome | 作成日時:2015年3月31日 20時

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