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こんこん、と音がした。


「はいっ」


と返事してドアへと向かう。急だったので少し声が上擦った。恥ずかしい。


来た……?


あれ、でも鍵は持っているはずじゃ……?



其の時、ガチャ、と扉が開いた。微笑みながら現れたのは__



「宜しゅう」



首を長くし待っていた、ルームメイトさん。

胸の辺りまで伸びた艶やかな髪は、綺麗にピンで纏められている。背は私より高く、百六十後半は有りそうだ。又彼女の正義感の強そうな顔立ちが印象的である。



「……よろ、しゅう」



そう返すので精一杯だった。
え、待って私標準語ですよ。京都弁話せんよ?



「……まず部屋入って着替えたらどうでしょう」



頭を一回落ち着けようと、一先ず提案をした。相手はびっくりしたかの様に目を見開き、朗らかに笑う。


「うん。そうさせて貰う」


あ、この子も標準語だ。良かった。
ほっ、と息を吐いて道を空ける。


「割といい部屋だね」


よいしょ、と彼女は荷物を床に下ろした。


「ベッド、どっち使いたいか希望ある?」


くるり、とこちらを向いて彼女は問う。


「貴女は……?」
「私は下かな。いちいち登るの大変そう」


恐る恐る尋ねたが、快く答えてくれた。

やった……!
実家では生まれてからこの方布団だったので、二段ベッドの上は憧れだったのだ。

感極まった表情で言葉を紡ぐ。


「じゃあ上いいかな……!」
「どうぞ」


清楚な見た目に反して、性格はかなり気さくなようだ。


良かった。怖い人ならどうしようかと。







あっ、そういえば、と彼女は呟く。


「私は佐々谷雅。宜しゅう」
「み、南Aです。宜しゅう……!」


お互いぺこりとお辞儀をして笑いあった。
間も無く、入学式。

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nome(プロフ) - 律。さん» コメントありがとうございました!赤司君と絡むのが遅くてすみませんm(_ _)m頑張ります。 (2015年6月16日 20時) (レス) id: 6a7654f1e9 (このIDを非表示/違反報告)
律。 - はじめまして。赤司君とこれからどう関わっていくのか楽しみです。更新無理せず頑張ってください!! (2015年6月14日 17時) (レス) id: f3d528ae0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nome | 作成日時:2015年3月31日 20時

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