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「じゃ、達者で」
「体調には気を付けてね」
「うん!ありがとう、お父さん、お母さん」



学校の最寄り駅まで親を見送り、改札口へと消えて行く後ろ姿に手を振る。




数時間前、入学式後の学活が終わり、雪崩解散となった。
親と合流し、写真を撮ったり食事を済ませたり。早速みやちゃんを紹介したりもした。

桜が咲く並木道にて、信号が変わるのを一人待つ。

さて、寮に戻ろうかとも思ったが、少しだけ学校に寄って行く事にした。






バスケ部を、見て行こうかな、と思って。






そーっと校舎に忍び入る。

校内図、及びはる兄の情報により男子バスケ部体育館の場所は把握済みだ。途中、先生などに遭遇したらどうしようと考えながら足を進める。


……此処。


入学式で使用した第一体育館と同等の広さを持つ調整用体育館。此処で、男子バスケ部一軍が日々練習をしている。




うん、入れない。




嫌、薄々気付いてはいたけれども。何この圧力。流石王者。

其の為にも、実は対策を練ってある。






ひっそりと歩き、体育館の右側へと回る。きょろきょろと辺りを見回した。良し、誰も居ない。

ギギギーーと引き戸を開ける。

狭い空間。ふふ、と笑みを漏らしながら入り込んだ。

頭上に伸びて行く階段。
扉を閉め、躊躇わずに登る。






そして。遂に登り終え、辿り着いた先には__






小さな、扉があった。






ドアノブを回し、慎重に足を踏み入れる。視界に入りきる位の、こじんまりとした小部屋。


うっ……少し、埃が多いな。


長机と、椅子が二脚。長机の上には機材が少々。
大きな窓と、もう一つの扉。




此処は、通称『放送部屋』と呼ばれる場所。




此の体育館の放送室みたいなものだ。只男子バスケ部が専用練習場として使い始めてからは、全くと言っていい程使用されていない。だから掃除も疎かなのだろう。



さて、何故この部屋を私が知っているかと言うと__

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nome(プロフ) - 律。さん» コメントありがとうございました!赤司君と絡むのが遅くてすみませんm(_ _)m頑張ります。 (2015年6月16日 20時) (レス) id: 6a7654f1e9 (このIDを非表示/違反報告)
律。 - はじめまして。赤司君とこれからどう関わっていくのか楽しみです。更新無理せず頑張ってください!! (2015年6月14日 17時) (レス) id: f3d528ae0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nome | 作成日時:2015年3月31日 20時

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