もう1人の最強 (ページ47)

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47日目ページ47

『2人とも、任務があるからそろそろ行かないと…』

未だに喧嘩を続ける2人に声をかける。

「それ俺とAが行く必要あるのかよ…今回の任務って、俺らの実力を見たいがためにクソみたいな上層部が指示したものだろ？」
「俺は最強、んでAも俺ほどじゃないけど強い。実力なら分かりきってるだろ。」

『うーん、悟が強いのはそうなんだけどね…』

悟の言う通り、今回の任務は呪霊相手に俺たちがどのくらい使えるのか、そこを見極めるために上が指示したものだと思う。

そんな陰謀が渦巻く今回の任務でも、階級を付けるために絶対に行かなければならない。

呪術師には4級から1級、そして特級という階級があり、上に行けば行くほど重要な任務を任される。

入試時に行われた実技の科目で稼いだ点数に応じて階級に割り振られる。

そこで階級が付くとはいえ、あくまで”仮”の階級だ。

いつまでもそんな曖昧な階級でいることなど上が許してはくれないだろう。

『悟、行かなきゃだめだよ？俺たちは一応階級がついてるとはいえ、まだ仮なんだ。』
『面倒臭いからと言って行かないなんてこと、上が許してくれるわけないでしょ？』

言い聞かせるようにそういうも、まだ納得出来ていないのか、不貞腐れたような顔で反論してくる。

「それは上のヤツらを黙らせればよくね？」

上の人たちを黙らせる。それは確かにいい方法かもしれない。

でも…。

『…今の俺たちじゃまだ力不足だよ。』
『早いとこみんなで特級までのぼりつめて、別の意味で上の人たちを黙らせてやるのも面白くない？』

自分でも不気味なほどいい笑顔を浮かべているのがわかった。