【銀魂】真選組姐さん 龍と総督と。

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もう日も暮れ、カラスの鳴く声が空に響き始めた頃。




漸く、Aと辰馬が屯所に帰ってきた。





屯所ではちょうど商談がまとまったのか、近藤が陸奥からの書類に印鑑を押すところであった。





「よし、じゃあこれでお願いする。陸奥殿」

「たしかに承ったぜよ。」



そう言葉を交わした二人が総悟の「姐さんお帰りなせェ！」という言葉で顔をA達の方に向けた。




「おう！Aちゃんお帰り。久し振りに旧友水入らずで過ごせたかい？」



「ええ、とても。団子屋に行ってきたよ。」


「いやあ、まさかこの歳になってまさかAの偏食が治ってな…」

「辰馬！」



ニコニコと拳をあげるAを見事にスルーして辰馬は言い切った。





「まさかおまんの偏食がまだ治っとらんで、しかも見事なヘビースモーカーになっとったとは」





あはははは！あはははは！と笑う辰馬に怒り心頭らしい。



漫画でいう炎のエフェクトがAの後ろで上がっているのが見える……ような気がする。




「おめェ、」


スモーカーだったのか！と、同士を見つけほんのりと嬉しそうな土方に、諦めたようにAは言った。





「……そーだよ。あたしは煙管愛好者さ。…でも、子供の成長に影響を及ぼすからね、屯所じゃあ吸った事ァないよ。」




「流石姐さん、土方このヤローと違って常識がありまさァ。」

「どういう事だ総悟。」

「でも姐さん、そんな気張ってたら姐さんが倒れちまいますぜ？」



そう言って総悟はAの顔を覗き込んだ。




「姐さんがニコ中で死んじまうのは嫌ですが、そのせいで姐さんが倒れちまうのも嫌なんでさァ。……土方さんは死んでも構いやせんが。」

「おい、一言余計だバカ。」




それを無視して総悟は続けた。


「俺、姐さんのこと知りたいんで。死なない程度に姐さんが煙管吸う姿見てェですし、姐さんがどんな偏食してんのかも気になりまさァ。」









ニコニコという総悟にAはどうやら毒気を抜かれたらしい。






「そーかい、じゃあ。」









ほどほどに、ここでもさせてもらうよ。






(…A)
(ん？)
(わしの言った事忘れちょらんな？)
(……嗚呼。)









(ーー晋助…いや、高杉が動き出した……だったか？)









龍との再会篇Fin

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