双子の人生 (ページ17)

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北の森４ページ17

追いかけてくる巨大なヒヨコにとりあえず逃げる四人。
「そういえば、聞いたことがあるわ。中等部で突然変異のヒヨコを飼ってるって…。」
「突然変異にも程があるやろ。」
蛍の言葉に冷静に突っ込む蜜柑。
「ー…お姉ちゃん、あのヒヨコ飼っちゃだめ？」
「ウチはええねんけど、場所がないからなー…。ほら、あのヒヨコおっきくて部屋に入らなそうやろ？」
「……そっか…。………考えてなかった。」
逃げながら会話する蜜柑とA。そして、その内容に内心驚く委員長。
(まあ、Aがコピーした異空間のアリスで違う場所移動して遊ぶか、身長を変えられるアリスでヒヨコの大きさを変えるかやな)
「……大きさは変えたくない。ダメ。絶対。そのままが一番かわいい。」
「なら、もう一つの方法しかないなー…。」
読心術のアリスを使って蜜柑の心を読んだAが言う。蜜柑は、Aの言葉にどうしたものかと頭を悩ませていた。
異空間のアリスは、傍から見ればいきなり消えてしまったように見える為、蜜柑とAはあまり使わないのだ。
「……じゃあ、遊びに行く…。」
「ウチも一緒に行ってええ？」
「ー…元からその気。」
ありがとうなと蜜柑はAにお礼を言う。
ヒヨコ問題は解決したようで、蛍と委員長を見た。
「ーで、あのヒヨコちゃんをどうするかやな。」
「ル…ルカくん…！」
「え？」
委員長が必死に逃げながらその言葉を放つ。
「ルカくんなら動物フェロモンのアリスであのヒヨコを大人しくさせることが出来るかもしれない…」
その言葉に四人は計画の実行を決意した。
計画はこうだ。
まず、委員長の幻覚のアリスで動物達が困っているシーンを見せる。慌てて駆けつけた流架を、仕掛けた落とし穴で捕らえる。
その後、計画は成功し、流架との交渉が始まった。