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sideA
校舎の中は人でごったがえしていて、
先生も生徒も忙しそう。
これぞ新学期って感じだ。
私らは2年の近藤さんと土方さんと歩いてるからか、
勧誘はあんまりされないけど、
他の新入生はしつこい先輩に絡まれまくっている。
んー、もう一回何部に入るか考え直さなきゃ。
日数が少なくて、そんなに厳しくない奴にしよ。
それで、抜けれるならすぐ抜けよ。
「あんた、部活何入るつもりなんでィ。」
先輩たちをキョロキョロ見渡しながら歩いていた私に、総悟君が聞いてきた。
『帰宅部のつもりだったんだけど、
新入生は部活入んなきゃ行けないって知らなかったんだよねー。』
あぁ、そういやそんなこと言ってたな、と土方さんがつぶやく。
『とりあえず活動日数の少ないとこかなー、
総悟君は?剣道?』
「いきなり下の名前かよ。」
『え?いやだって苗字知らないし。』
「そうだぞォ、いくら同い年とはいえ最低限の礼儀は大事だぞ、Aちゃん。」
『いや、じゃあ苗字を……』
何で近藤さん乗った?
「親しき仲にも礼儀ありってやつだろ。
な、総悟?」
「あんたに関しては親しくしたつもりは無ェよ土方。」
『『君』ってつけてるだけ良くない!?
てかいつから親しき仲なんだよ!!
さっき会ったばっかだし!!!』
「おいおい逆ギレかァ?」
土方さんまで煽ってきやがって!!
『もうじゃあいいよ!
大串君でいいよ!あんたは仮に大串君だ!!』
「それ銀髪が俺のこと呼ぶときのやつ!!」
『あ、ついに認めた。』
「いや認めたわけでもねェよ!」
『で、大串君は!?剣道部か!?』
「よく分かんねェけどこいつと一緒にされんなら総悟で結構でィ。」
なんなんだよ!こいつめっちゃむかつく!
『もうじゃあ総悟!総悟は剣道部!?』
「そうだ、総悟は剣道部だ。」
『あんたが答えるんかいいいい!!!!』
なんであんたが答えんだよゴリラ!!
今までの下りなんだったんだよ!!!!
「おらお前落ち着け。一年はこの階だろうが。」
あんただってさっきまで全力で突っ込んでたでしょ本家大串君!
もー、なんで入学式前からこんなに体力使わなきゃいけないのよ!!
「ガミガミしてねェでいくぞ。」
総悟が私の首根っこを掴んで歩き出した。
『ぎぃぃぃぃむかつく!!!!』
……初日から完全になめられてしまいました。
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時