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sideA




___ピロン♪


〈今日食べて帰るから夕飯いらねーわ。〉





連絡遅せぇよ!!!



お風呂上がり、夕飯を作ってる時に、スマホがなったから何かと思ったらこれ。


銀ちゃん、ホントそういうとこあるよね。

お母さん、そういうの困るからね!!



ただでさえこっちはテンションダダ下がりなのに。



土方さんの、告白を断るための必死の嘘を、更に神楽が勘違いして出来た、「土方とAは付き合ってる。」という噂。



早くも拡散しております。



しかも前にチラッと沖田とも噂され、一部では


「え?坂田さん二股?」


みたいな状況になってるらしく。




でも、うちのクラスでは沖田が私と一緒に誤解を解いて回ってくれたから、もう落ち着いたけどね。

また借りを作っちゃった。




さっきの帰り道も、先輩達に噂されてたのを助けてくれた。









.







「あれ、土方の彼女じゃね?」



「え、そうなの?でも隣に彼氏いるじゃん。」



「あれは確か、土方の後輩だろ。」



「へー、あの二人が一緒に帰ってて土方妬かねえのかなー。」



「あいつ妬かなそうじゃん。硬派って感じだし。」



「いや、そういう奴が意外とヤキモチを___」





「あの。聞こえてますけど。

土方とコイツは付き合ってねェし、アイツァ硬派なんてカッコイイもんじゃありやせん。」




「あ、ご、ごめん!悪気があったとかそういうんじゃなくて、聞こえてないと思って、つい……」






多分あの人たちも悪い人じゃなかったんだろう。

すぐに謝ってくれて、誤解も解けたし良かったけど。





___ホント、意外に頼りになるんだよね。








『日本酒日本酒……げ、切らしてる。』



汁物に使う調理用の日本酒は、もう空っぽ。


空っぽの容器はちゃんと捨ててって言ったじゃん銀ちゃんー。


夕飯いらないっていう連絡遅いし、帰って来たらお説教しよう。






仕方ないから、銀ちゃんがこの前貰ってきた普通の日本酒使っちゃおう。


今日くらい許してね、銀ちゃん。





お鍋の上で、大さじに向かって、慎重に瓶を傾ける。




___あの噂、いつになったら収束するのかな。


あばずれとか思われたくないんだけ___



『__うわっ。』




瓶を持ってた手が滑って、





『いや、まじか。』




日本酒が瓶ごとお鍋の中へ。



……これどうしよう。

この日本酒多分安くはないよね?

帰ってきたらお説教しよう、とか言ってたのに逆にお説教されちゃうよこれは……


捨てるのも勿体ないし……





銀ちゃん、明日も当番やるから許して。







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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 学パロ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時

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