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「神台に向かって気をつけ、礼!」
「「「ありがとうございました!」」」
「お前ら、あんま気抜くなよー、
練習試合あんの、忘れんじゃねェぞー。」
「「「はい!」」」
そう。明日からはなんと、部活停止期間。
1週間後には中間試験が始まってしまうのです。
「1週間も動かなかったら体なまっちまいそうだわー。」
「でも朝早起きしなくていいのは最高じゃね?」
「やべー、そろそろ勉強はじめなきゃー。」
停止期間を前に、みんな思うところはいろいろあるようで。
1年生の私達からすれば、これが最初の試験になる訳だから、そりゃあ結構大事なわけです。
さ、今日は仕事全部終わらせてあるし、私もさっさと着替えちゃお。
じゃないと沖田に怒られる。
部員たちは道場で私がいても普通に着替えるけど、
さすがに私が道場に着替える訳には行かないので、
私は近くの教室で着替えます。
つくづく私、孤独。
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「おい、帰るぞィ。」
そして、大抵まだ完全には着替え終わってないタイミングで沖田が入ってくる。
まああとリボンだけだからいいけど。
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『はー、明日からテスト期間か……』
なんだか微妙な心境。
ため息なのか、安堵のものなのか、よくわからない息がでる。
「なんでィ、Aのことだから、
てっきり『わーい、部活から開放されるぅー、』とかなんとかぬるいこと抜かすと思ったら。
随分辛気臭ェじゃねェかィ。」
『バカにしてんのか。』
「してる。」
うざ。
『いや、さ?確かに部活からは開放されるんだけど、ただ単純にテストがやばい……』
そう。
テストがやばい。
もちろん授業のやる気はまあ、あるんだけど、
なぜだかどうしても寝ちゃうんだよね、いっつも。
「まァ、あんだけ寝てちゃァ、そら成績もクソもありゃしねェだろィ。」
『うっさい。沖田の方が寝てるでしょうが!
ていうかアンタに関してはアイマスク持参って!!
最初から寝る気満々かよ!』
「俺ァ地頭がいいんでィ、どっかの根っからのアホと違って。
俺がいくら起こしてやっても起きやしねェ。」
『私は頑張ってるんですぅ、
やる気だけは一等賞なんですぅ。
ていうかアンタは私が、仕方なぁく諦めて寝ようって時に限って起こしてきやがって!
タイミング悪すぎ!サディスト!クソチワワ!』
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時