私とあなたと江戸時代�� ページ26
「あ、ただまカップル無料となっておりますが、いかがします？」
「「！！」」
どちらともなく戦慄した…。
カップル、無料…？
ズシリと、手の中の財布が重く感じる。
神威へと目を向けた。
目が座っている…。
ちなみに今月私は金欠です。
視線に気付いたのか顔を向けた神威の目は、神威家の家計管理係の眼をしていた。
私たちの心は1つになり、同時にコクリと小さく頷く。
「「カップルです！」」
輝かしい笑顔で腕を組みながら言い放った。
この時ばかりは神威も明るく声をあげている。
…無料には、弱かった。
＊＊＊＊
行ってらっしゃいませ！というお姉さんの言葉を背中に受けながら無言ながらも形ばかりの笑みで着替え小屋へと向かった。
どうやら着物等に着替えるのも無料のオプションに入っているらしく、タダで一通りの体験ができるらしい。
ちなみに着替えなくては擬似的な江戸の町には入ることが出来ない、とお姉さんが話していた。
「彼女さんはコッチで衣装を選んでくださいねー！」
「はーい」
「彼氏さんはこちらですね！」
「うん」
受付から話が通っていたのか、難なく着替えのスペースへ案内してもらえた。
部屋には見た感じ人は居なく、色とりどりの着物や忍装束らしきものがならんでいる。
わぁー、凄い凄い！
タダでこんなに体験できるなんて…、素晴らしいなココ。
２、３着手に取って見るも状態も良く綺麗だった。
「うーん、どれも良くて目移りするなあ」
どれにしよっかなぁー、と人がいないのをいい事に独り言を言ってみるもやはり決まらない。
適当にハンガーにかかった着物を物色していると、一つだけ目が離せない不思議な感覚の着物を見つけ手に取った。
…なんかこのチャイナ服見た事があるような？気のせいかな？
気のせいか。
「あー、やばい神威待ってるかな」
ニコニコと無言で威圧されるのを想像してぶるりと肩を震わせると、急いで着替え外に出た。
「あ、センセーおかえり」
「ただいま」
「それにしてもなんで神威は中華服？」
「何となく目に付いたし、こういうの嫌いじゃないんだよね」
「へー」
神威は黒に金で縁どりされたチャイナ風の服に灰色っぽいズボンを履いていた。
顔がイイと何着ても似合うよなぁ、見ると手には細長い何かが握られていた。
「あ、その番傘私も渡されたわ」
「なんかその服はコレも付属です、って言われたんだよねー」
何となくぶんぶん振り回してみると、ちょうど地面にかすった所だけが3センチ程だがえぐれていた。
「え」
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
