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プルルルッと、珍しく家電がなった。
『家電...?』
あ「俺がでますよ。」
私が受話器を取ろうとすると、割り込むようにあらきさんが言った。
『じゃあお願いします...?』
ガチャッ
あ『もしもし?あ、はい。はい。.....はい━━━━』
...別の部屋に行くか、暇になっちゃったし。
それにあんなに焦って何かあったのだろうか。
な「あ、A。ちょっと来て」
『ん、なーに?』
そう言われ、私はなるせさんについていった。
な「Aって音楽の経験ある?」
『え、音楽...??』
音楽...か、幼稚園の頃からピアノには習ってたけど...真面目にやってなかったしなぁ...中学の合唱クラブ...は入るわけないかぁ。
『ピアノだけ少し。ほんっっっとに少しだけやってたよ。』
な「じゃあいっか。俺ね、音楽関係の仕事してるんだけどさ、良かったらこれ聞いて感想教えてくんない?」
『えっ、私でいいの?音楽全然わかんないんだけど大丈夫?』
な「むしろその方がいい。聞く人は音楽知らない人の方が圧倒的に多いし。それに新しい人の意見も聞きたい。」
『ほ...ほう?』
そういう.....ものなのか、?
な「だめ...?」
と不安がって聞く彼が可愛くて、つい押されてしまう。
『ん〜...わかった!!いいよ!!あんますごいこと言えないけど!!』
な「じゃあこれ付けて」
と、なるせさんがヘッドホンを渡した時だった。
あ「A!!ごめんなるせ。それ後でもいい?」
とさっきもりも焦った表情でなるせさんの部屋に入ってきた。
な「いーよ?」
あ「ありがと。A、今から出かけるよ」
え.....?
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作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時